友達をお祝いしたい時や、落ち込んでいて励ましたい時、言葉だけじゃ足りないなと思うことがありますよね。
友人だからこそ普段言えないことや、ちゃんと伝えたい気持ちがある時は、相手に合う花言葉を考えながら花を贈るのはどうでしょう。
今回は「友情」を伝えたい時にピッタリの花言葉を集めました。友人の顔を思い浮かべながら読んでみてくださいね。
■オレンジのチューリップ「永遠の友情」
色や花びらの咲き方がさまざまで、現在世界に5600種類あると言われるチューリップ。
身近な花ですが、17世紀のオランダでは球根1つに家1軒の価値があるとされ、投機の対象になっていました。
花言葉は、オランダの伝説から。3人の剣士に、それぞれの家宝である王冠、剣、黄金を送られてプロポーズされた少女が、誰か1人を選べず花の女神フローラに頼んで花の姿に変えてもらったことから、「思いやり」や「博愛」などの由来となったそうです。
ちなみに花は王冠、葉は検、黄金は球根を表すといわれています。
花の色によっても意味が異なり、友人に贈りやすいのは「永遠の友情」という花言葉を持つオレンジのチューリップ。
黄色は「望みのない恋」などの意味になるので避けてくださいね!
ラナンキュラス「魅力的」
最初は5枚の黄色い花びらの花でしたが、十字軍によって西アジアからヨーロッパに伝えられ、改良が進み今のカラフルで華やかな姿の品種も生まれました。
ラテン語では「カエル(rana)」を意味するラナンキュラスは、カエルが生息するような湿地帯を好む花の性質から名付けられたとされています。
代表的な花言葉は「魅力的」ですが、色ごとの花言葉もあり、赤は「あなたは魅力に満ちている」と、素晴らしくその人を肯定してくれます。
黄色は「優しい気遣い」、紫は「幸福」、白は「純潔」、オレンジは「秘密主義」と、仲の良い女子グループの子みんなにピッタリな花を渡したい時にも選びやすいですね。
オレンジの薔薇「絆」
人に長く愛され、逸話も多い薔薇。クレオパトラがお風呂に入れた記録があったり、ギルガメシュ叙事詩やボッティチェルリの絵に登場したりしています。
紀元前2000年にはすでに栽培されていたとされ、花の女王として長く愛されてきました。
そんな薔薇には、色や部位、咲き方、本数でそれぞれ花言葉があります。
友人に贈る時に注意したいのは、黄色い薔薇。「友情」の意味を持ちますが、実は「嫉妬」の花言葉もあるんです。
色に意味を持たせたいなら、「絆」や「信頼」「無邪気」の花言葉も持ち合わせるオレンジか、「夢がかなう」の花言葉を持つ青い薔薇もおすすめです。
ゲッケイジュ「輝ける未来」
ベイリーフ、ローリエなど煮込み料理で使われるハーブでもおなじみで、漢字では「月桂樹」と書きます。
花言葉は「栄光」「名誉」「勝利」などがあります。
葉には、「死すとも変わらず」という花言葉があり、古代ギリシャ神話が由来しています。
河の神ダフネがアポロンの求愛を拒否し続け、最後はゲッケイジュに姿を変えてしまいます。それを悲しんだアポロンが、永遠の愛の証としてダフネの一部である月桂冠を永遠に身に着けたことからこの花言葉が付けられました。
また、古代ギリシャでは競技の勝利者や、偉大な詩人に月桂冠が贈られたそうなので、友人の成功や勝利を祝いたい時にピッタリです。
■ミモザ「友情」
フランスでは毎年2月に新しい季節を祝うミモザ祭りが開催されます。
またイタリアでは、3月8日に日頃の感謝を込めて男性が親しい女性にミモザを贈るという「ミモザの日」があります。
花言葉の由来は、そんなふうにヨーロッパで愛されている習慣から来ていそうですね。
また、昔ネイティブアメリカンの男女がこの花を愛の告白に用いたことから「秘密の恋」という花言葉もあります。
親愛なる友へ、「大好き」な気持ちと共に贈る花として選んでみてもいいかもしれません。
フリージア「親愛の情」
香水にも用いられる独特の華やかな香りが特徴の鮮やかな花。
別名の「香雪蘭(コウセツラン)」も、香りの良い清楚な蘭という意味です。白や黄色が一般的ですが、品種改良でピンク、赤、青紫の花も出回っています。
花を発見した植物学者エクロンが、親友の医師フローゼに敬意を表して花名を付けました。「親愛の情」という花言葉も、そこに由来しそうです。
また、その明るい色や爽やかな香りのする花姿から「多くの人に愛されてきました」や、白は「あどけなさ」、黄色は「無邪気」、紫は「憧れ」、赤は「純潔」というものも。
華やかな印象の友人や、愛されタイプの女友達にチョイスしたくなる花言葉ですね。
ブバルディア「知性的な魅力」
膨らんだ蕾の先端が4つに裂けるのが特徴で、その姿が十字架を連想させることから、白い花は結婚式などのブーケなどでよく使われています。
花弁が5枚のものや八重咲のものなど約30種類の属があり、品種改良が進んだ花でもあることから「交流」「交わり」「交際」の花言葉も付いています。
「知性的な魅力」という花言葉は、社交的で知的な友人にピッタリですね。また、結婚式を連想させる花でもあるので、プロポーズを受けた友人へ贈る花に選んでも良いでしょう。
ゼラニウム「真の友情」
花の後の実が鶴のくちばしに似ていることから、花の名前はラテン語で鶴を意味しているそうです。
江戸時代に日本にやって来て、「天竺葵(テンジクアオイ)」という名で好まれました。強い女剣士みたいですてきな和名ですね。
葉は虫が嫌う魚のようなにおいがすることから、ヨーロッパでは「フィッシュゼラニウム」と呼ばれ、窓辺に植えて虫除けに使われています。
それが転じて魔除けや厄除けとして窓に置く習慣もあり、花言葉の「信頼」や「尊敬」はその信頼感から来ているようです。
色によって意味が異なり、白いゼラニウムは「私はあなたの愛を信じない」と意味深なので、「君がいて幸せ」という意味を持つ赤や「決心」の意味を持つピンクをチョイスするのがおすすめです。
■ピンクのスターチス「永久不変」
紫や青、ピンクの花のように見える部分は、実は苞(ほう)や萼(がく)と言われる部分で、花はその中から飛び出している白い部分。
開花期は夏ですが、花屋などでは通年買い求めることができます。
カサカサした触感が特徴で、乾燥しても花色が色あせず変わらぬ美しさを保つことからドライフラワーにも用いられ、「永久不変」という花言葉もそこから来ています。
他にも、「私の心は永遠に変わらない」「変わらぬ心」などの花言葉も。
ずっと友達でいたいという気持ちを言葉で伝えるのは照れてしまうけど、この長持ちする花なら思いを乗せて贈りやすいのではないでしょうか。
エキナセア「あなたの痛みを癒やします」
ギリシャ語で「ハリネズミ」の意味がある花名は、花の真ん中の盛り上がった部分がハリネズミを連想させるところから付きました。
また、「紫馬簾菊(ムラサキバレンギク)」とも呼ばれ、こちらも花の中心が版画に使うバレンに似ていることから来ています。
花言葉の「あなたの痛みを癒やします」は、原産地のアメリカでインディアンが蛇の噛み傷や熱病の治療に用いてきたことが由来です。
友達が傷付いたり、落ち込んだりした時、相手の気持ちが分かるからこそ、励ましの言葉を掛けるのを控えることってありますよね。
赤紫や白のこのかわいい花と花言葉に思いを乗せて、そっと寄り添うのもいいかもしれません。
アマドコロ「元気を出して」
小さな白い花がぶら下がり、春の風に揺れる姿がかわいらしい花。
春の新芽は食べることができるので、山菜として認知している人も多いかも。
花言葉は、人が感じないようなかすかな風でも感じて揺れるところから、「人の痛みが分かる人」という花言葉もあります。
優しさのあまり自分よりも他人を優先しがちで悩んでいる友人や落ち込んでいる友人に贈って、元気を出してもらいたいですね。
フキ「仲間」
てんぷらにしてもおいしい山菜で、フキノトウが有名なフキ(蕗)。
よく見ると苞(ほう)に包まれたたくさんの小さな花がかわいらしく咲いています。その様子が花言葉にもつながっているそうです。
春にフキノトウがたくさん採れたら、おすそ分けついでに花言葉を伝えてみてはどうでしょう。
ニチニチソウ「生涯の友情」
夏に花壇でよく見る花ですが、江戸時代に日本にやって来た花で、原産国はマダガスカル。
一つの花は数日で枯れてしまいますが、毎日次々絶えることなく咲くのが名前の由来です。
花言葉は他にも「楽しい思い出」があり、日々たくさん咲き続ける花が、友達とワイワイ楽しくおしゃべりしている様子に見えることから来ています。
大人になって会う機会が減っても、いざ会うといつでも話に花が咲く、そんな友達に贈りたいですね。
友人だからこそ気軽に花を贈ってみて
友人間でも、言葉で伝えきれない気持ちや、いろんな感情が生まれるもの。
もし、うまく伝えられない時は、花の持つ美しさやかわいらしさ、そして花言葉のメッセージ性に頼ってみてもいいのではないでしょうか。
友人関係が深まるだけでなく、季節の移ろいで見かける花を意識するようになったり、花屋に足を運ぶ機会も増えたりするなど、自分の人生も少し華やかになるかもしれませんね。
(さかもとみき)
※画像はイメージです
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