本書は、日本が本当の「日本」だった時代の、最後の国史教科書であり、神代と現代の精神的連結という基本理念で貫かれている。いわゆる皇国史観であり、年代表記も皇紀が用いられている。以前の国史教科書との違いは、本書は敗色の濃い時期に執筆されたものであるという点だ。
昭和十九年のレイテ沖海戦まで言及されているが、この時初めて組織化された神風特別攻撃隊の戦果を「驕敵破砕の一撃」と書いている。国家危急存亡の秋、我々の先祖は如何にしてその危機を乗り越えてきたのか、というのも本書が生徒に伝えようとした重要な内容である。今の日本も存亡の時を迎えつつあり、我々は本書から学ぶべきことは数多くある。
高等科一、二年は今の中学一、二年にあたるが、本書を読めば、当時の教育レベルの高さに驚かされると同時に、戦後になって教育がどれだけ劣化したか、ということにも気づかされる。
なお国民学校の国史教育は初等科・高等科で完結するよう構成されている。既刊の『復刻版 初等科国史』も併せて読まれると、より国史の理解が深まる。
【書籍情報】
書名:[復刻版]高等科国史
著者:文部省
仕様:A5並製・296ページ
ISBN:978-4802401111
発売:2021.01.23
2刷:2021.06.10
本体:1800円(税別)
発行:ハート出版
商品URL:http://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0111-1.html
からの記事と詳細 ( 日本が本当の「日本」だった時代の、最後の国史教科書『復刻版・高等科国史』増刷決定 - PR TIMES )
https://ift.tt/3vLcVJP
No comments:
Post a Comment