その後もＳＦ小説や映画にはひんぱんに「地球防衛軍」や「宇宙防衛隊」が登場する。彼らが戦うのは地球外からやってくる侵略者たち。だが残念ながら、現実に登場する「宇宙軍」が向き合うのは地球上のどこかの国で、仲間であるはずの人間ということになる。
政府は航空自衛隊にも「宇宙作戦隊」を創設する方針だ。いずれ空自を「航空宇宙自衛隊」に改称するという。背景には、宇宙分野で激しさを増す各国の攻防がある。米国は昨年末に「宇宙軍」を発足。中国やロシアも宇宙開発を進め、人工衛星で他国の動向を監視する。
「宇宙は新たな戦闘領域だ」とトランプ米大統領は話していた。宇宙から地上を攻撃する未来を想像するとぞっとするが、１５年ほど前の米映画を思い出す。宇宙人の侵略に地球軍は次々と壊滅。もはや人類絶滅という危機に突如、宇宙人が次々倒れ出す。地球上のウイルスか細菌に感染したためだ。
原作は１９世紀末のＨ・Ｇ・ウェルズ著「宇宙戦争」。本来、地球人にとっても最大の敵が宇宙人でも人間同士でもなくこちらであることは、新型コロナウイルスによる混乱で明らかだ。人類が結束して感染症に立ち向かわなければ、宇宙人に笑われてしまう。
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March 08, 2020 at 03:52PM
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地球人の本当の敵は？ - Miyanichi e-press - 宮崎日日新聞
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