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Sunday, November 22, 2020

バイデン勝利で終わらない、米国の未来を左右する「本当の選挙結果」 - iRONNA(いろんな)

今村浩(早稲田大社会科学総合学術院教授)

 米大統領選は、ジョー・バイデン前副大統領の事実上の勝利となった。とにもかくにも米国民の審判が下ったと言えるだろう。他の主要国と同じく、日本もバイデン政権との付き合い方を考えていくことになる。そもそも米大統領が誰になるかは、日本人であるわれわれにはどうすることもできないし、ロシアやイランのようにどうにかしてやろうなどという気を起こしてはならない。

 いささか使い古されて陳腐になりかけたジョークだが、「アメリカ合衆国大統領とは、嫁さん(彼女)からのプレゼントのようなものだ。包みを開けて何が出てきても『うわあ、これ前から欲しかったんだよね、ありがとう!』と言うしかない。他に何か言えるか?」というものがある。

 顧みれば4年前の今頃は、予想外に出現したドナルド・トランプ政権への対応に世界中が戸惑っていた。当時に比べれば、今回のほうが日本政府にも余裕があるように見える。

 よほどのことがない限り、来年1月20日にはバイデン氏が、第46代米大統領に就任することになろう。屋外での就任宣誓の際にもバイデン氏がマスクを着けるかどうかはともかくとして、今回の異例ずくめと言われた大統領選は、言うまでもなくトランプ氏とバイデン氏の争いであった。

 しかし、今回の大統領選は、ある意味ではトランプ氏と「反トランプ派」の争いであったとも言い得る。バイデン氏の最大の勝因が「彼がトランプ氏ではなかったから」とするならば、トランプ氏は自分自身に敗れたと言えるのかもしれない。

 そもそも多数決原理に基づく選挙というものは、採るべき政策についての見解の相違を決着させ、ある公職に就くべき人物を決定するために行うのであって、真理を発見したり正邪善悪を定めるものではない。

 だが、政治という営みが、単により良い政策の選択であるだけではなく、時に正邪善悪の選択という色彩を帯びることはある程度はやむを得ない。それが政治の「臭さ」であり、だからこそ少なからぬ人々が、友人との会話で政治の話題を避けたり政治から距離を置くのである。

2020年11月19日、米デラウェア州で記者会見するバイデン前副大統領(ゲッティ=共同)
2020年11月19日、米デラウェア州で記者会見するバイデン前副大統領(ゲッティ=共同)

 トランプ氏が大統領に就任して以来の、とりわけ今回の選挙における反対派によるトランプ氏の「悪魔化」はいささか度を越していたように思われる。米国の分断の責任の半分は、トランプ氏と共に反トランプ派にもあるのだ。無論、含みを持たせた微妙な表現をしない、あるいはできないトランプ氏にも大きな責任と原因はあるにせよ。

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