ロシアのプーチン大統領は22日、係争地ナゴルノカラバフを巡るアゼルバイジャンとアルメニアの戦闘による犠牲者が両国でそれぞれ2千人を超え「合計で5千人に近づいている」との独自情報を示した上で、深い憂慮を示し紛争解決へ全力を尽くす姿勢を強調した。国内の有識者を集めた毎年恒例の「ワルダイ会議」でテレビ会議形式で答えた。
9月27日から始まった戦闘で、アルメニア側は22日までに軍人900人の死亡を発表。アゼルバイジャン側は市民63人の死亡と292人の負傷を発表しているが、軍人の死者を公表していない。ロシアは両国に情報網を持っており、実際の死者数は公式発表の数倍に上る可能性が出てきた。
アゼルバイジャンとアルメニアは今月10日と18日に停戦合意したが、戦闘は収束していない。
プーチン氏は、アゼルバイジャンのアリエフ大統領やアルメニアのパシニャン首相と1日に何度も電話会談し、妥協策を模索していることを明かし「対立の解決に向けて仲介者として重大な役割を果たす」と強調した。(共同)
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