OMデジタルソリューションズは7月2日、天体撮影に適した光学特性を持つミラーレス一眼カメラ「OM SYSTEM E-M1 Mark III ASTRO」と2種のフィルターをセットで販売すると発表した。受注生産で、直販価格は32万7800円から。25日から注文を受け付ける。
ベースは、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したミラーレス一眼「E-M1 Mark III」。センサー前方に配置したIRカットフィルターの光学特性を、天体撮影で重要となるHα線の透過率を約100%となるように調整した。肉眼や一般的なデジタルカメラでは観察できない、Hα線により発光する赤く美しい散光星雲を鮮やかに捉えるとしている。
またE-M1 Mark IIIの「手持ちハイレゾショット」機能をあえて三脚などに固定した状態で使用することで、天文写真でよく使われる「スタッキング処理」(複数の写真を重ね合わせて平均化することでノイズやゆらぎを低減すること)をボディ内で行えるのもメリット。ハイレゾショットは、16回撮影した画像をもとに約5000万画素の高解像写真を生成する機能で、画像を合成する際に位置合わせを行うため、三脚に固定した状態で撮影すると日周運動による星の動きが補正された合成写真が作れるとしている。
併せて発表した2つのフィルターは、街灯などによる光害を抑制する「BMF-LPC01」と、ソフトフィルター効果を持つ「BMF-SE01」。いずれもカメラのボディ内部(マウント部とイメージセンサーの間)に取り付けるボディーマウントフィルターで、E-M1 Mark III ASTROとのセット販売に加え、単体でも販売する。価格は光害カットフィルターが5万2250円、ソフトフィルターが3万7400円。
「OM SYSTEM E-M1 Mark III ASTRO」で撮影し、ソフトウェア処理を行った写真のサンプル(M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0, 20秒 , F2.0, ISO5000, 固定撮影, 1枚撮り, ソフトウェアで画像処理済み)
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