2022年5月4日、マイクロソフトは唐突に“あるソフト”をオープンソースとして公開しました。そのソフトの名は「3Dムービーメーカー」。1995年に同社より発売された、主に低年齢のユーザーをターゲットにした映像制作ソフトで、日本版では「ドラえもん」のデータが収録されていたのを覚えている古くからのPCユーザーも居ることでしょう。しかし、どうしてこのソフトが突然オープンソースになったのか?どうやらその背景には、あるゲーム会社の元CEOが関係しているようです。
「3Dムービーメーカー」はその名の通り3Dモデルを使ったムービーに特化したソフトであり、グラフィック部分には「BRender」というエンジンを採用していました。このエンジンを提供したのはゲーム開発会社アルゴノートゲームスです。ゲームメーカーとしての同社は初代『スターフォックス』開発に協力するだけでなく、PlayStation版『ハリー・ポッターと秘密の部屋』など様々なゲームをリリースしたものの、残念ながら2004年に倒産してしまいました。
これがどうオープンソース化に関連しているかというと、時は2020年へと遡ります。ソフトウェアアーカイブに取り組んでいるプログラマーのfoone氏は、当時“「3Dムービーメーカー」をオープンソース化して欲しいが、そのエンジン開発元の許諾が必要”という旨をツイート。「3Dムービーメーカー」のオープンソース化を妨げていたのは外部が制作したグラフィックエンジン部分がその一端だったというのです。
その際には事態に進展が無かったものの、2022年にfoone氏が再び同様のツイートをしたところ、リプ欄にてアルゴノートゲームス元CEOジャズ・サン氏から、「BRender」のオープンソース化を快諾することが伝えられました。
さらに、同ツイートではマイクロソフト開発部門コミュニティのスコット・ハンセルマン氏が反応しており、最終的にfoone氏、サン氏と3名で話し合いをした結果、「3Dムービーメーカー」が公式にオープンソース化することとなったそうです。
「3Dムービーメーカー」自体はもちろん古いソフトであるものの、人によっては懐かしさを隠せないことでしょう。今回オープンソースとなった「3Dムービーメーカー」並びに「BRender」は、GitHubよりダウンロード可能です。
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