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Tuesday, February 21, 2023

ゲーム用Chromebookってアリなの? 使ってみた - GIZMODO JAPAN

一見、真逆の存在のように感じますけれど。

コロナによるリモートワークの影響もあって、近年ぐっと身近になったのがChromebook端末。必要最低限はカバー&比較的安価で、まさに「これでいい端末」の代表だと思っています。

反対に、これまた近年盛り上がっているのがゲーム端末。ガチゲーマーはもちろん、クリエイティブ系の人たちも重宝する超ハイスペックマシン、もちろん価格もハイです。

Chromebookとゲーム端末って対極にあるものだと思っていたのですが、ミックスできるんですね。

Acerがリリースしたゲーム用のChromebook 516 GE。米Gizmodo編集部が使ってみたので、レビューをお届けします。アリなの? ナシなの?


Chromebookユーザーになってそこそこ立ちます。使用マシンはGoogle Pixelbook。2-in1具合が自分の生活にマッチしていて、どこでもポッドキャストマシンとしても役に立っており、けっこう気にいっています。いや、いました。

最近は写真・動画編集もやらなきゃだし、ゲームもしたいしで、メイン端末をWindowのDell XPS 15に買い替えたことがきっかけで、正直Pixelbookは置物化しているのです。

が、そこにきて今まで考えもしなかった言葉が聞こえてきました。ゲーミングChromebook! ゲーム端末だけど、RazerやAlienwareとはまったく違いますし、メイン端末のDell XPS 15ほどパワーもない。ゲーミングChromebookはクラウドゲームをする程度のスペックです。

それゲーム端末って言えるの? というガチゲーマーもいると思いますが、とりあえずゲーミングChromebookの利点は、Chromebookを全方位的に底上げプレミア体験にするというところです。

Acer Chromebook 516 GEの「GE」は「Game Edition」のこと。昨年、Google(グーグル)が発表したゲーミングChromebook3モデルのうちのひとつ(他はLenovo Ideapad Gaming ChromebooとAsus Chromebook Vibe CX55 Flip)です。

どこらへんがゲームかと言われると、スクリーンが高リフレッシュレートなことと、RGBイルミのキーボードが搭載されているところと、あとはIntelプロセッサなところ。GEと銘打ってはいますが、ゲームに限らずオールラウンダーな端末と考えたほうがいいかな。

ゲーム端末と思っているとその軽さにびっくりします。今はなきStadia以外で、Chrome OSでクラウドゲームをするのは今回が初。Windowsゲーム的な感覚もあれば、やはりChromebookならではの制限を感じるときもありました。

Acer Chromebook 516 GE

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Photo: Florence Ion / Gizmodo

これは何?:(クラウド)ゲーム用Chromebook

価格:650ドル(約8万8000円)

いいところ:Chromebookとして安定した性能、120Hzディスプレイ、ポートが多め

残念なところ:バッテリーもちがいまいち、トラックパッドよりマウスがよかったな

初めまして、ゲーミングChromebook!

Acer Chromebook 516 GEは16インチで4ポンド(1.8kg)弱、軽いので片手でも楽に持てます。解像度は2,560×1,600ドット。

Chromebookあるあるのタッチスクリーンではないものの、代わりにリフレッシュレートが120Hzなので、高リフレッシュゲームのストリーミングが可能なNvidia GeForce NowXbox Game Passユーザーならありがたいスペックですね(ゲーム端末欲しいなと思ったら、したいゲームやサービスの条件とマシンスペック比較は必須です)

プロセッサは、ミッドレンジAlder Lake-Pシリーズのひとつ、Intel Core-i5-1240Pを採用。Intel Iris Xeオンボードグラフィック、メモリ8GBなのでクラウドゲームするには事足りるかと。

容量が256GBのみなので、オフライン作業派はちょっとツライですね。メモリ16GBも登場予定なので、気になる人はそっちもチェックしてみてください。

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右側にはHDMIポート、USB-Aポート、USB-Cポートあり。
Photo: Florence Ion / Gizmodo
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左側に、イーサネットポート、充電ポート、ヘッドフォンジャックあり。
Photo: Florence Ion / Gizmodo

お! と思ったのは、ポートが多いこと。PiexelbookがUSB-C2つだけのドングル地獄だったので、これはうれしいですね。

搭載されているポートは、サイドにUSB-A 3.2、HDMI、USB-C(充電用)、逆サイドにUSB-AとUSB-Cとイーサネット(クラウドゲームには必須)あり。あと、3.5ミリのヘッドフォンジャックもあります。WiFi 6E、Bluetooth 5.2対応。

Chromebookでのゲームプレイ感は?

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Bluetoothでコントローラつないでプレイしています。
Photo: Florence Ion / Gizmodo

ゲーム用端末とはいえ、いわゆるゲーム用端末のパフォーマンスを期待していはいけません。ゲーム用Chromebookですから。オンボードグラフィックは、クラウドゲームのグラフィックをレンダリングするのを助ける程度です。

てことで、グラフィックカードをRTX 4080化できるNvidia GeForce Nowで『CONTROL』をプレイして、Chromebookでのプレイ感覚を試してみました。

結果、問題なくプレイできました。それはズルという声も聞こえてきそうな。だって、有料サービスのNvidia GeForce Nowを使っていますから、実際のChromebookでの仕事は多くありませんから。

でもまぁ、クラウドゲームを想定したゲーム用端末なので、これが正しい使い方なんです。コントローラはSteelSeries Stratus+を使用。ネイティブなプレイ感ですが、いつもプレイしているテレビを比べるとそりゃ画面は小さいですよね(当たり前)。

GeForce NowはSteamライブラリとも連携できるので、そっから『ハーフライフ2』もプレイ。

Nvidia GeForce Nowの他にも、Xbox Game Pass、Amazon Luna、Steamなど他のプラットフォームでもプレイしてみました(Chromebook 516 GEは直接関係ありませんけど、Nintendo Switchでプレイしていた『ディズニー ドリームライトバレー』をXbox Game Passを介してChromebookでもプレイできるっていうの最高ですよね)。

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Chrome OSのアプリドロワーからゲームを起動。
Photo: Florence Ion / Gizmodo

Steamはちょっと設定が面倒で、適切な画質で起動するのに手間取りました。ネットであれこれ調べて、ChromeOSを一度開発者モードにしたりと面倒でしたが、まぁベータ版なのでしょうがないっちゃしょうがない。

シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』をビルトインベンチマーク設定で試したら、Chromebookクラッシュ→再起動に。『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』も、ベンチマーク値でプレイするとシャットダウンからの再起動。

Far Cry 5』と『Total War: Warhammer II』をダウンロードしてみましたが、前者は67GB、後者は57GB。Chromebookの容量は256GBなので、これだと他にダウンロードできるものがかなり制限されます。

つまり、ダウンロードするオフラインゲームはしない前提なんです。繰り返しますが、クラウドゲーム前提の端末なのでね

ちょっと前のゲームならと思い、『スターデューバレー』と『Torchlight II』をプレイしたところ、問題なし。2013年の『トゥームレイダー』(フレームレート30から35fps)も、当然問題なし。

ChromebookはChromebook

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しっかりChromebookと刻印されてますし。
Photo: Florence Ion / Gizmodo

ゲームはものによっては問題なくプレイできますが、仕事はどうでしょう。これで数本記事を書いてみましたが、キーボードが手触りいいですね。

気になったのは、キーキャップが薄いせいか、指がキーにあたっているのかシャーシに当たっているのかちょっと判断しづらいときがあったこと。

ただ、これは私のネイルが長めなのが影響したのかも? ネイル外した後テストしたら、1分100ワードでした。

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Photo: Florence Ion / Gizmodo

キーボードにはRGBバックライトあり。Chromebookだけど、あれこれダウンロードすることなく、設定パネルからキーボードのバックライトを変更できるの楽しいですね。好き。

ゲーマーじゃなくても、ライトがレインボーっていい。WASDキーはアウトラインされている仕様なので、マウス&キーボードのゲームには最高。

ネイルが当たりやすい以外でちょっとイラっときたのは、矢印キーが小さいこと。私の場合ではありますが、Webページのスクロールは矢印キーでやってるんですよね。

トラックパッドは安価なChromebookでよくある手触り。動きが鈍いというか、ポインターの正確性に少々欠けます。結果、Bluetooth接続のマウスをよく使いました。

バッテリーいまいち

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機動性はあるけど、充電器は忘れずに。
Photo: Florence Ion / Gizmodo

仕事用Chromebookとしても問題なし。軽いし、ポートは多いし。

ただ、機動力を考えたときに弱いのがバッテリー。充電器も持って出かけるつもりでいないとダメです。

Acerいわく、バッテリー持ちは9時間になってますが、編集部のYouTube無限再生バッテリーテスト(明るさ200nits)では、6時間程度でした。これ、ゲーム端末としてはもちろん最低です(まぁ比べたら酷だけど)。充電スピードは100%まで90分ほど。

より手軽(安価)でゲームを始めるという選択肢

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Photo: Florence Ion / Gizmodo

Acer Chromebook 516 GEは、明らかにeスポーツやガチゲーマー向きではありません。ゲーム用パソコン端末として見ちゃうと、それはやっぱり、ほら。Windowsマシンと同等にゲームさせろと言われてもね…。

あくまでもゲーム用Chromebook。この価格帯でChromebookの幅を広げるという意味では素晴らしい端末だと思います。

Logitech G Cloudとか、Steam Deckとか、クラウドゲームだけを考えると他に選択肢もありますが、やはりChromebookとしてラップトップである=ゲーム以外もできるという強みはあります。

Chromebookとしてみると、長時間タイピングも気にならないし、ChromeOSも年々よくなってるしで使い勝手はよし。ゲームマシンではなく、パワーアップしたChromebook、セカンドマシンという位置付けでのおすすめですね。

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