外なる美(カメラ)もチェックしてみました。
スペック上はTheミドルレンジなスマートフォンの「Phone (1)」。同じくらいの性能のスマホはンモーたくさんあります。選び放題です。6万9800円という価格から見ても、7月28日発売のPixel 6aという強力なライバルが5万円代ということを考えると、スペックで捉えたときのコスパはいいとは言えません。
だからコイツが欲しいと思わせる最大の理由はデザインとなること確実。ということで見ていきましょう。美しすぎるスマートフォンPhone (1)の後ろ姿を。
内部パネルはマットカラーだけどテクスチャが豊か
ホワイトとブラックの2色展開となるPhone (1)。内部の部品や配線がまるごと見えるスタイルではなく、フラット、ライン加工、ドット加工など、様々なテクスチャ―のパネルが使われています。ブラックモデルはそれぞれのパネルカラーの色味がわずかに異なることもあって、表情はとっても豊かです。
特にケーブルの太さや補強材と思わしき構造が見えるエンボス加工ぽいフラットケーブルカバー部と、頭部に同心円の模様を入れた美観性を持つ化粧ボルトがお気に入り。美の追求にコストをかけています。
ホワイトモデルは、各パネルのカラーの色味がほぼ同一。一体感の強さはこちらのほうが上ですね。
ただ、いずれのモデルも立体的なパネル構造となっているため、光の当て方や見る角度によって雰囲気が変わります。まさかスマートフォンを、高級腕時計を愛でるような目線で見ることになるとは。デジタルガジェット好きには楽しい時代となりました。
974個のミニLEDが作る光の世界
Phone (1)の背面には、計974個のミニLEDで作られたLEDストリップが組み込まれています。電話などの着信時、発信者に合わせて光のパターンと音を変更できるGlyph Interface(グリフ・インターフェイス)を支えるパーツですが、これが機能したときは光量たっぷりで目立つというかド派手です。
Glyph Interfaceが光っているときは、LEDのドット感はいっさいありません。点光源の集合体ではなく、面で光っているという印象があってTheサイバー。ここはめちゃくちゃ素敵ポイント。今後、Glyph InterfaceのAPIを公開するというので、パリピ感あるBluetoothスピーカーみたいに音楽のBPMに合わせてフラッシュをダンスさせるアプリを作る開発者も現れそう。そして夜のキャンプ場で使って怒られる人もでてきそう(最高輝度は、それだけ明るいという意味です)。
通知に合わせて光るパターンが変わるのは、電話やメッセンジャー、LINEなどで、特定の人とのコミュニケーションが活発な方にはありがたいと感じる機能です。同時に、DMなどは多用していない人には価値が見いだせないかもしれません。
でもご安心を。このLEDストリップを定常光ライトとして、動画撮影時に使うこともできますから。単光源のライトと比べると、かなりソフトなタッチ。
夜景も飯テロ写真も期待以上でした
他社はスマートフォンの新モデルをリリースする際、新モデルに搭載された機能で世界が一変するかのような勢いあるアピールを行ないます。Phone (1)はNothing初のスマートフォンということもあってか、「ウチらが時代を加速させる」みたいなメッセージは一切なし。コミュニケーターとしてのスマートフォンの原点に戻ったかのように、シンプルな機能性を打ち出していました。
それでも僕らは気になります。カメラの性能が。1/1.56インチ・5000万画素のソニーIMX766センサー(広角)と1/2.76インチ・5000万画素のサムスンJN1センサー(超広角)の写りはさて、いかに。
日中の広角写真から見てみましょう。明暗差があるシーンでは明るめ露出でまとめています。
超広角に切り替えると、暗部の補正をしていないか補正が控えめなのか、映し出される色味は大きく変化します。解像感はどちらも上々ですが、正直いって色味はフィットさせてほしかったという思いがありますね。
夜景は超広角からご覧ください。2枚めはHDR撮影となっています。HDRにすると全体的に明るくなり、解像感も増すものの、電線など細かなニュアンス部分が一部消えてしまいました。でも10万円超えのハイエンドスマートフォンじゃないし、そこまで細かな部分を見るユーザーは少ないでしょう。
広角の写真も超広角と同じ傾向がありますが、強烈な点光源が入るともれなくゴーストが映り込みます。これはちょーっと残念。
蛍光灯、LED灯が入り交じる場で撮ったフードフォトは、個人的には頼れる存在だと思えましたね。これはソニーIMX766の性能によるものですが、ちょっと青にころんでいるけど、ホワイトバランスの精度はなかなかのもの。標準搭載カメラアプリで絞りの調整もできるので、ボケの状態も自由にコントロール可能です。
超広角カメラ側で使えるマクロ機能。被写体まで1cmちょいの距離まで迫って撮影できます。ご飯を撮るときの鮮やかさはサムスンJN1の勝ち、といえるかな。
斜めってる書類をまっすぐに補正してくれるドキュメントモードも、標準搭載カメラアプリから使えます。何気に便利なポイントですね。
ところで動画撮影時の手ぶれ補正はどうかって? …あー。ちょーっとお粗末でした。歩きながらの動画撮影はやめておいたほうがいいです。
オプションも含めてパッケージに一体感あり
Phone (1)のパッケージは、アクセサリーを含めてアップル製かと思わせてちょっと違うな、と感じさせるもの。すべて蓋が外せる2ピースではなく、蓋付きトレー式でもありません。1ピース。しかも一度開封したら元の状態に戻せないスリーブ式なんです。ear (1)と同じ。
きれいな箱付きだと買取価格UP!みたいなリセールバリューを無視した構造に、ちょっとドキドキしたのは事実。コレクションとしていつまでも持っていてほしいというメッセージを発しているけど、箱は捨てちゃいなよ。ってことなのかな。思想としては面白い。
さてこのアクセサリー群ですが、Phone (1)を購入するならケースは必需品です! 前も後ろも硬質なゴリラガラスが用いられていますが、バックシャンなデザインだからこそ背面パネルが割れていたり傷ついているとガッカリ度が急上昇しますから。
クリア素材なので、背面デザインはそのまま見て愛でられます。むしろクリア層が厚くなっていい感じ。
今までにないデザインで、今まで通りの使い方を
Glyphインターフェイスをのぞけば、至極真っ当な作りとなっているPhone (1)。個人的にはLEDストリップがフロントベゼル部に入っていたら、自撮りやZoom時に顔色を良く見せることができるライトになるなあ、と思いましたが、そういう新しい使い方の前に、スマホデザインの再提案をすることを第一の目的としたモデルなんだろう、という印象を抱きました。
実はテスト段階ですがテスラのAPIを導入済で、テスラ車と繋いでコントロールできるなど、未来を見据えたNothing OS(Android 12のカスタマイズOS)を搭載しているんですけどね。ソフトウェアで進化できるシーンは積極的に取り入れていくという姿勢が見えます。
起動画面やレコーダー画面もスタイリッシュでかっこいいし使いやすい。Nothing OSのユーザビリティを体験するためにも、皆々様に一度はPhone (1)に触れてほしいと強く願っております。本気でそう思っています。
Source: Nothing
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