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Saturday, April 2, 2022

129億年前の星を観測 ハッブル望遠鏡、記録更新(写真=共同) - 日本経済新聞

 ハッブル望遠鏡で観測された、129億年前に輝いていた星「エアレンデル」(矢印の先、NASAなど提供)=共同

【ワシントン=共同】米ジョンズ・ホプキンス大と千葉大などの国際チームは、129億年前に輝いていた星の光をハッブル宇宙望遠鏡で観測することに成功したと英科学誌ネイチャー電子版に発表した。単独の星としては、これまで最古だった約90億年前との記録を大きく塗り替えた。

千葉大の大栗真宗教授(宇宙物理学)は「現在の宇宙の星と質量や成分を詳細に比較できれば、宇宙がどのように進化したかを知る手掛かりになるかもしれない」と話した。今後、より高性能なジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でも観測を続ける予定という。

138億年前の宇宙誕生から約9億年という初期の星を出発した光には、途中にある銀河団の重力で曲がり、強まる「重力レンズ」という現象が起きていた。さらに望遠鏡の側でも、9時間という長時間の露光をしたことで、かすかな光をとらえることができた。

チームはこの星を、古い英語で明けの明星を意味する「エアレンデル」と命名。太陽に比べ質量は50~500倍、明るさは100万倍もあった可能性がある。発した光が129億年かけて旅をしてくる間にも宇宙の膨張に伴ってエアレンデルは遠ざかり、今では280億光年かなたにあるという。〔共同〕

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