“世界でいちばん幸せな国”といわれるブータンに実在する秘境を舞台にした映画「ブータン 山の教室」のDVD&ブルーレイが、12月3日(金)にリリースされる。今年の4月にミニシアター公開ながらその評判は口コミとして瞬く間に拡がり、全国の映画ファンを魅了し、現在もまだ劇場公開中の感動作だ。
無気力な教師がブータンの僻地ルナナ村へ
ブータンの首都ティンプーで生きてきた主人公のウゲン(シェラップ・ドルジ)は、教師という仕事にやりがいを見出せず、密かにオーストラリアで歌手になる夢を抱いている。いつもiPodにつないだヘッドフォンで音楽を聴き、周囲の人間には無関心。冷めた顔で「僕は教師にはならない」と宣言する彼に、上司は人口56人、標高4,800mの僻地にあるルナナ村への赴任を告げる。 案内人のミチェン(ウゲン・ノルブ・ヘンドゥップ)らと野宿をしながら一週間以上かけて山道を登りやっと辿り着いたルナナ村は、電気もなければ黒板もノートもない。そこにあるのは、ウゲンの到着を待ちわびていた子供たちのキラキラと輝く眼差しと壮麗な大自然だけ。着任早々、心が折れそうになるウゲンだが、真っ直ぐで牧歌的なルナナ村の人々との交流を通して次第に心境を変化させていく。
実際にルナナ村で暮らしている人々が出演
本作には実際にルナナ村に住んでいる人々が多数出演し、その土地に息づく思想や暮らしをありのままに体現している。中でも抜群の存在感を放っているのが、実名でクラスの委員長役を演じたペム・ザム(撮影当時9歳)。演じた役柄同様、家庭は崩壊しているという彼女が見せる繊細な表情やまっすぐな瞳が深い印象を残し、思わず引き込まれてしまうだろう。 どこまでも続く雄大な自然と、村民らが歌うブータン民謡の心が浄化されるような音色。本作で長編監督デビューを果たした写真家のパオ・チョニン・ドルジが捉えた映像は、現地の人々が出演しているからこそ生まれるセミドキュメンタリーのような臨場感と、まごうことなき美しさで溢れている。
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