『万引き家族』('18)
"家族の絆"こそ怪しい
「絆」を繋ぐものが犯罪だとしたら……。反社の「ファミリー」がもっと軽犯罪だったらどう映るのか。観進めると結果、親に捨てられた途端に社会から排除されてしまう世界の、あまりに偏狭な「家族像」がかえって生み出す、受け皿なき子供たちの悲劇を考えさせる。
安藤サクラが放つ台詞、「拾ったんです。捨てた人ってのは他にいるんじゃないんですか?」は観る者を抉ってくる。
絆を失った人間こそ絆を求めるし、絆を手放した人間こそ声高に絆を謳う。家族愛、絆が強調され始めたとき、実は「家族」は崩壊している……。毒親育ちも多い(?)カンヌ国際映画祭の審査員たちが満場一致でパルム・ドールに選出したとてつもない悲劇であり、新たな家族像への希望に満ちた作品でもある。
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