家にいる時間が長くなり、オンラインショッピングの機会も増えた。欲しいものを見ていたら、いつの間にか“ポチッ”てしまうことも....。オンラインだと衝動買いのハードルが低くなるのはなぜ? 精神科医のミシェル・ルジョワユーが答えてくれた。 【画像】書籍『貧乏は必ず治る。』中身をチェック オンラインセールの日、ウェブページをスクロールして、デザイナーによるスカーフや花瓶などのちょっとした小物や新世代のロボット調理器、欲しかった部屋の装飾品などを探しては楽しむ。ワンクリックして写真を拡大し、アイテムをカートに追加する。そして不思議なことに、合計金額を見ても気が変わることなく、クレジットカード情報を登録し、そのまま「購入」ボタンを押している。 かつては青果店で果物を1kg買うのにも値段交渉をしていたものだが、そのような熱心さはオンラインショッピングから失われてしまった。これはなぜだろう?
お金と「非物質化」された商品
その答えは、主にクレジットカードにある。 「オンラインショッピングでは、財布から小銭や紙幣を取り出して財布の中身を確認する、という物理的なアクションが行われません。お金がバーチャル化され、形がなく実在しないような感覚になるのです」とパリ第7大学の精神医学・依存症学の教授で『ショッピング熱:買い物依存症』(1)の著者であるミシェル・ルジョワイユーは説明する。 言うまでもなく、販売環境も完全にバーチャル化されている。車に乗って出かけたり、店の棚を眺めたり、待ちの行列に並んだりする必要はないし、会計するのに再び行列に並ぶ必要もない。そして何より、買い物カゴからいちいち商品を取り出す必要もない。「全てが単純化されたオンラインでは衝動買いをしてしまいがちで、買い物の本当の動機を忘れてしまいます」とルジョワイユーは強調する。
警戒心が低下する
「オンラインストアは閉店の時間がなく、一日中魅力的な商品が揃います」とルジョワイユ―は付け加える。「さらに、個人に合わせたショッピングのおかげで、AIはあなたが好きかもしれないアイテムを紹介します。そのため、警戒心が欠けている時には、行動や支出のコントロールを簡単に失ってしまうのです」 そして、プライベートセールやブラックフライデーセール、その他セールのお知らせがくると、良い買い物ができると思ってまんまとマーケティングの罠にはまってしまうのだ。 「これらのサイトは倹約家の人々こそをターゲットにしており、『この機会を逃すともったいない!』というメッセージを客に送ることによって、消費への切迫感を生み出しています」とルジョワユーは言う。
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