アメリカのジョー・バイデン大統領とドイツのアンゲラ・メルケル首相は15日、米ホワイトハウスで会談し、対中ロでの連携を確認した。バイデン大統領は、アメリカどドイツは団結し、ロシア政府の侵略行為に対抗すると述べた。
この日の会談で、バイデン氏はロシアとドイツを結ぶガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」への懸念をメルケル首相に伝えた。
総事業費110億ドル(約1兆2000億円)のこのパイプラインはほぼ完成している。ホワイトハウスは、ロシアがウクライナやほかの近隣諸国に対して影響力を持つためにパイプラインを利用する可能性を指摘している。
バイデン氏はパイプラインをめぐり、メルケル氏と意見の不一致があることを認めた。ただ、両首脳は、ロシア政府が近隣国に対する武器としてエネルギーを利用することを認めない考えで一致したという。
「ロシアの侵略行為からNATO(北大西洋条約機構)の東側の同盟国を守るために、我々は団結し、今後も団結し続けていく」と、バイデン氏は共同会見で述べた。
また、両国は中国による反民主主義的な行動にも対抗するとした。
「中国やその他の国が、自由で開かれた社会を損なおうとすれば、我々は民主主義の原則と人権のために立ち上がるだろう」
ドイツと中国は強力な貿易パートナーとなっているが、人権問題をめぐってはドイツが中国政府を批判することもある。
大統領が暗殺され、社会不安が高まっているハイチについては、バイデン氏は「現時点では」軍隊を派遣する計画はないと述べた。
キューバでの反政府デモについて質問が及ぶと、「破綻した国家」が市民を抑圧しているとした。
「共産主義は破綻したシステムで、例外なく失敗したシステムだ」、「そして社会主義がそれに変わる非常に有用なシステムになるとは思えない」とバイデン氏は述べた。
友好関係をアピール
米独両首脳は1時間に及んだ会談が友好的なものだったことを強調。メルケル氏はバイデン氏のことを何度も「親愛なるジョー」と呼び、バイデン氏は「サミットでお会いできないのは寂しい」とメルケル氏に伝えた。
これまでアメリカの歴代4人の大統領と連携してきたメルケル氏は現在、首相4期目。2021年の任期満了をもって首相を退く。
米独関係は、バイデン氏の前任のドナルド・トランプ前政権時代に冷え込んだ。
メルケル氏は、ジョージ・W・ブッシュ元大統領とバラク・オバマ元大統領とも時折緊張関係にあった。
からの記事と詳細 ( 米独首脳会談、「ロシアの侵略に対抗するため団結」で一致 - BBCニュース )
https://ift.tt/3ijRPfY
No comments:
Post a Comment