「パチスロ」は略称
まず、基本的には通常は「パチスロ」ですね。最も一般的に使われている名称でしょう。これは「パチンコ型スロットマシン」の略称になります。 パチスロは元々の発祥が、海外カジノの「スロットマシン」をモデルにしているのは有名な話です。ただ、カジノのスロットマシンはリールが自動停止するのに対し、パチスロはストップボタンでリールを停止させるという大きな違いがあります。これは、パチンコと同様に遊技に対する遊技者の「技術介入」とい法的要件を満たすためです。 「技術介入」とは、パチスロを打つ人ならわかると思いますが、いわゆる目押しのことです。図柄を狙ってストップボタンを押すことは、立派な技術というわけです。 また、当初のパチスロ機はスロットマシンの「アップライト型」の筐体を流用して製造されていました。このアップライト型とはタテ型で機械の左側、プレイヤーからは向かって右にレバーが付いているタイプの筐体です。しかし、ホールへの導入に際し、パチンコ台を設置する枠にそのまま設置できる箱型の筐体が開発されたのです。これが「パチスロ」ということになります。 いずれにせよパチスロの概念は、当初はあくまでパチンコから派生したメダルゲーム機という位置づけだったのです。 なお、「アップライト型」のスロットマシンは長く沖縄県で残っていましたし、2号機でもアップライト機は存在していたので、沖縄関係者やオールドファンならプレイした人も少なくないのではないでしょう。現在では沖縄のスロットと言えばメダルの直系が大きい30Φ(パイ、ファイ)の沖スロがイメージされますが、昔は違っていたのです。 ちなみにメダルで遊技するパチンコもありました。戦前には実際にお金をはじく「一銭パチンコ」が流行したという記録があります。駄菓子屋にあった新幹線ゲーム(10円玉をはじくエレメカゲーム)のようですが、現金を賭けるのはけっこう過激だったようで、もちろん禁止になりました。皇室の御紋が入ったお金で遊ぶのは不敬であるという理由もあったようです。また戦後の1960年代にも「メダル式パチンコ」がありました。古~い業界人の中には「メタルパチンコ」と言う人もいます。
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