イラン大統領選を前に、アハマディネジャド前大統領(64)が17日、首都テヘランで本紙のインタビューに応じ、大統領選の候補者を事前選定する現行制度は「民主主義に反する」と非難した。(聞き手・蜘手美鶴、写真も)
―今回の候補者の多くが保守強硬派で、偏りがあるとの批判がある。
まず、選挙前に「護憲評議会」が候補者の資格審査をする制度には反対だ。今回強硬派が多いのもこの制度のせいだ。国民は自分たちの手で大統領を選びたいと思っており、それは国民の権利でもある。事前審査は民主主義に反している。
―今回選挙では自身も資格審査で失格になった。
評議会の判断は憲法に違反するので、今回の選挙はボイコットする。候補者は誰も明確な政策を国民に示すことができておらず、選挙スローガンを政策と勘違いして訴えているだけだ。私は誰も支援しない。
―選挙に興味がない人が多く、低投票率が懸念されている。
人々が特定の政治勢力や政治家に嫌気がさし、興味を失っているように見える。(投票率低下は)当然の結果だろう。民主主義とは人々の手で人々を統治することだが、残念ながらイランには全く存在しない。
―最後にひと言。
親愛なる日本の皆さんに、「自由と公平さのある明るい日本の未来を願っている」と伝えたい。
マハムード・アハマディネジャド氏 1956年生まれ。革命防衛隊の士官としてイラン・イラク戦争に参加。反米保守強硬派で、州知事やテヘラン市長を歴任後、05~13年に大統領を務めた。在任中はウラン濃縮など核開発を進め、「イスラエルを地図から抹消する」などの強硬発言でも知られる。任期末期には最高指導者ハメネイ師とも対立した。前回と今回の大統領選に立候補したが、護憲評議会の資格審査で失格となった。現在も貧困層などから人気がある。
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