シーズン2位で終了し、5月27日に退任が正式発表
レアル・マドリードは5月27日、ジネティーヌ・ジダン監督の退任を正式発表した。名将はチームを去る決断をするなかで、スペイン大手紙「AS」は、ジダン前監督がファンに送ったメッセージを掲載している。
「私が必要としている信頼をクラブが与えてくれないと感じるから出て行く」
「AS」紙がこのように見出しを打って報じたのは、レアル退任が決まったジダン監督のメッセージだ。
2016年にレアルの指揮官に就任したジダン監督は、UEFAチャンピオンズリーグで3連覇を果たす偉業を達成。一度は退任し、2018-19シーズンから再び指揮を執っていた。今季は最終節まで優勝を争っていたが、アトレティコ・マドリードに一歩及ばず、2位(25勝9分4敗)でフィニッシュ。その後、退任の可能性がスペイン紙などで報じられていた。
記事では、「親愛なるマドリディスタへ」という挨拶で始まる、ジダン監督がファンに宛てたメッセージを公開。そのなかで、「私は出て行くが船を降りるのではなく、チームの指揮に疲れてはいない」として、チームから100%のサポートを得られなかった現実を明かしている。
「中長期的に構築するためのサポートの申し出がない」
「日々私が作り上げたものすべて、選手たちやチームやその周囲で働く150人の人たちとともにやってきた関係が忘れ去られている」
「私は生まれながらの勝利者だが、その前に人間で感情や生活があり、私から見てそういったことが評価されていない」
また、ジダン監督はメディアで自身の退任説を目にするのも苦痛だったという。
「我々全員がやったことを尊重してほしい。最近数カ月での私とクラブ、会長との関係がほかの監督より違ったものであれば嬉しかった。特別なものを求めているのではなかった。もちろんそういうことではないが、もう少し(多くの)記憶があれば良かった。関係を長く続けるには人間関係は本質的なもので、お金や名声よりも大事。だから、試合に負けたあと、私を追い出すというような記事をメディアで読むのは痛みがあった」
ジダン監督とレアルの間には、少なからず“溝”があったようだ。
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