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Wednesday, January 20, 2021

国民と党員の命を守り、今できる活動に思い切って力を集中しよう/「特別期間」推進本部長代理 山下芳生 - しんぶん赤旗

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2021年1月21日(木)

「特別期間」推進本部長代理 山下芳生

 山下芳生副委員長・「総選挙躍進特別期間」推進本部長代理が、20日に党内通信を使っておこなった「全党への緊急の訴え」は次の通りです。


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(写真)訴える山下氏=20日、党本部

 親愛なる全国の同志のみなさん、こんにちは。

 国民の苦難軽減のために献身しつつ、「総選挙躍進特別期間」の成功めざして奮闘されていることに、心からの敬意を申し上げます。

 きょう私は、新型コロナの感染が急拡大しているもとで、どう党活動にとりくむか、いかにして第2回中央委員会総会決定の実践をすすめるかについて、全党のみなさんに訴えます。

党活動の現状はどうなっているか 

 いま、党活動の現状はどうなっているでしょうか。

 政治的には、全党は大変元気です。2中総決定と党旗びらきあいさつで、「選挙に勝ちたい」「強く大きな党をつくりたい」というエネルギーがみなぎっています。「地区委員会の活動強化・オンライン経験交流会」は、全国300を超える地区委員会が、双方向で学びあい、地区委員長、地区役員に初心にかえっての新鮮な決意が広がりつつあります。

 同時に、「特別期間」のとりくみは、全体として苦労しています。ポスター張り出しは31・1%、対話数は1週間で11・3万人ののびで76万人(1月目標比25%)、支持拡大は5万人ののびで44万人、後援会員は0・2%ののびで335万人です。

 1月の党勢拡大は、党員拡大では、入党の働きかけ376人、入党申し込みは62人、「しんぶん赤旗」読者拡大では、日刊紙442人、日曜版3076人で、党員も読者も、現状のままでは、目標達成どころか、大幅に後退しかねません。

 こうした苦労の最大の原因は、新型コロナの感染急拡大という事態への対応にあります。

 感染の状況は、昨年4月、5月にもなかった危機的事態になりつつあります。全国各地で爆発的感染拡大が起こり、医療の逼迫(ひっぱく)・崩壊が始まり、深刻さが増しています。病院や宿泊療養施設に入れず、自宅待機がふくれあがっています。

 しかも、このような状況に対して、菅政権が無為無策を続けるとともに、国民に対する協力の要請についても右往左往していて定まっていません。緊急事態宣言の発令後、当初は「飲食店の営業は夜8時までに」だった協力要請が、「ランチでも感染は拡大する」「昼間の外出も控えるように」などと次々変わり、メッセージが明確ではありません。国民は、どうしたらいいのかわからない。

 こうしたもとで、党内にも、これまでにない規模で感染への心配が広がるとともに、党活動についても対応が定まらない状況が起こり、さまざまな逡巡(しゅんじゅん)、とまどいが生まれています。

国民と党員の命と健康を守ることを最優先に活動しよう 

 この局面で、どう党活動にとりくむのか。いかにして「特別期間」を成功させるか。

 昨日行われた常任幹部会は、党としては、コロナ感染から国民と党員の命と健康を守ることを最優先において活動を展開する――これを大原則として明確にすることを確認しました。党員一人ひとりのかけがえのない命を守ることは、党組織を守ることでもあります。国民の命を守ることは、社会的責任です。菅政権のメッセージは定まっていませんが、わが党としては、コロナから国民と党員の命と健康を守ることを最優先にする――この大原則を明確にすえて活動したいと思います。

 そのうえで、いまの状況下でも、できる活動に思い切って力を集中し、現状を前向きに突破する。支部と党員に、無理な活動をすすめるようなことはしない。いまできる活動を思い切ってすすめることに徹することを訴えたいと思います。

 全党のみなさん。この立場で団結し、創意工夫も大いに発揮しながら、党活動にとりくもうではありませんか。

「総選挙躍進特別期間」に具体的にどうとりくむか 

 では、具体的に「総選挙躍進特別期間」にどうとりくむか。それぞれの感染拡大の状況をふまえながら、次のような方向で活動を発展させたいと考えます。

 ――声の宣伝やポスター張り出しなどの宣伝活動については、マスクを着用する、人と人との距離をあけるなどの感染防止対策をしっかり行えばとりくめます。

 いま宣伝にとりくんでいるところでは、「困ったときは共産党に」と、国民の苦難軽減に尽力する党の姿に信頼がよせられています。「新しい日本をつくる五つの提案」が共感を広げています。「困った人にやさしい政治。」の党押し出しポスターも好評です。全国津々浦々、街角や路地裏で、職場や学園の門前で、党の風を大いに吹かせようではありませんか。

 ――対話と党勢拡大については、国民と党員の命と健康を守る見地から、思い切って電話を中心にすえて、スマホ、SNSを含めて活用し、活動を発展させることをよびかけます。

 対話用リーフとアンケート、綱領と『入党のよびかけ』パンフや簡易リーフ、記念講演DVD、「しんぶん赤旗」見本紙とPR版など、対話の糸口となる資材はたくさんあります。これらを、事前にお届けし、電話をかけ、「お困りごとはありませんか」「菅政権は後手後手ですね」などと働きかける活動に大規模にとりくみましょう。

 全国のとりくみを聞くと、資材を届け、電話で声をかけること自体が、「苦難軽減」の活動になっています。友人や近所の方々との会話も少なくなり、生活も大変ななか、声をかけると感謝されるということがどこでも報告されています。

 16日付の「しんぶん赤旗」党活動のページで紹介されている東京・足立区の、ぬかが和子区議と支部のみなさんの話を印象深く読みました。緊急事態宣言が発令された日の夜、地域の支部長会議を急きょ開いて、「感染防止で対面対話できないのは大きなマイナス。でもこれをプラスに転じる活動をしよう」と相談し、予定していた訪問活動を、電話での対話と党勢拡大にきりかえた。事前に「対話アンケート&リーフ」を届けた支持者・後援会員に、電話で「コロナで心配ごとはありませんか」と声をかけると、ほとんどの人が「こんな時に声をかけてくれてありがとう」と電話を喜んでくれたそうです。出された心配ごとの相談にも乗りながら、総選挙と都議選での支持と協力を訴え、2日間の行動で、3支部で9人の日曜版読者を増やしています。初めは「電話は苦手」と話していた支部の方も「とりくんでよかった」と元気になったとのことでした。

 電話での対話は、選挙本番になれば、全国どこでもやっている活動です。コロナ禍のもとでも、読者や後援会員、党員の結びつきに、「お困りごとはないですか」と声をかけることは、誰もができる活動です。支部で励ましあいながら、議員の協力も得て、挑戦しようではありませんか。

 ――党員拡大でも、新たな努力と挑戦を強めたいと思います。これまで働きかけてきた人、入党の申し込みの手ごたえがある人に連絡をとり、条件のある方には、人数をしぼって話しあう約束をとり働きかけましょう。

 この間、入党対象者に、綱領パンフや『入党のよびかけ』カラーパンフ、簡易リーフを届けて感想を聞く、ZoomやLINEなど使って働きかけるなどの工夫を通じ、党に迎える経験が生まれています。

 東京・台東地区のある地域支部は、年配の党員夫妻の隣に暮らす40代の女性に、「こういう優しい人こそ党に入ってほしい」と入党を働きかけてきました。1年半前に日曜版を購読してくれたこの女性は、これまで入党を働きかけても断られていたのですが、今月に入って「党に興味がある。入ってもいい」との話があったそうです。『入党のよびかけ』カラーパンフと入党申込書を届け、LINEで連絡をとると、女性から「菅政権は本当にとんでもない内閣。今こそ共産党の頑張りが本当に大切だと思います。自分のようなものでも入党できるか相談しなければと思いました。『赤旗』はデジタル(電子版)で読みます。なにとぞよろしくお願いします」との返信があり、今月中に入党申込書を受け取る予定になっています。

 大変教訓的ではないでしょうか。2中総決定は、「日本共産党を除く」という壁の崩壊にくわえて、新型コロナ危機のもとで国民の意識に前向きの変化が起こっていることについてのべていますが、そういう時に私たちのほうから声をかけることをやめてしまえば、相手の思いは社会変革の事業に生かされないまま時が過ぎてしまいます。この支部の経験は、私たちのほうから、働きかけることをやめるわけにいかない。そして入党の働きかけは、コロナ禍のもとでも、創意と工夫を発揮すればできるということを教えてくれていると思います。みんなで挑戦しましょう。

 若い世代のなかでは、コロナ危機のもとでの意識の前向きの変化が、もっとも強くあらわれています。若い世代での党員拡大と、民青同盟員の拡大に、全党が大いにとりくみましょう。

 ――コロナ禍のもとで、こうした党活動の新たな発展、探求をはかり、前進を切り開くためには、支部会議で、2中総決定を討議・具体化し、みんなの知恵と力を集めることが、いよいよ重要です。支部会議については、地区委員会も援助して、感染対策が可能な広い場所を確保し、最大限、開催するように努力しましょう。オンラインを活用しての支部会議の開催も追求しましょう。開催の条件がない支部では、連絡・連帯網によって2中総決定を届け、こういう時こそ党員の生活と活動に心を配り、一人ひとりができることにとりくむ団結をつくって活動を推進しましょう。

 横浜西南地区・若葉台支部は、約40人が在籍していますが、「こういう時こそ会議を少しずつでもやろう」と知恵を出し合い、四つの班に分けて会議をはじめました。やってみると「全員、言いたいことが言える」と、これまで参加できなかった党員も来るようになるなど喜ばれています。支部は、班会議の内容など月2回の「支部ニュース」を全党員に届け、この連絡・連帯網を力に、署名活動や読者拡大で奮闘しています。

 コロナ禍という困難な時だからこそ、“団結のカナメ”――支部会議と連絡・連帯網を大切にしましょう。

科学性と不屈性を発揮し、国民に対する責任を果たそう 

 以上のような経験にも学んで、各県・地区、支部ごとの条件もふまえながら、さまざまな創意と工夫をこらして「特別期間」にとりくむことをよびかけます。

 現在の危機的な感染拡大の事態は、政府が緊急事態宣言の期間としている2月上旬までで終わるとは限りません。一定の期間継続する可能性もあります。そういう状況が続いたとしても、党活動を維持・発展させ、断固として「特別期間」を推進していく必要があります。

 全党のみなさん。コロナ危機を乗り越え、希望ある新しい日本をつくることは、国民に対する責任です。いま広がっている国民の不安、菅政権への怒りにこたえるためにも、どんな困難な条件が存在していても「総選挙躍進特別期間」を成功させ、「自己責任」の押し付けと強権政治をすすめる菅政権を倒し、野党連合政権と党躍進の道をきりひらかなければなりません。コロナ危機打開への科学的展望を示す「しんぶん赤旗」の発行、配達・集金網を守りぬき、国民のよりどころとなる草の根の党を大きくすることは、今日の政治とメディアの状況と照らしても、わが党の社会的使命と言わなければなりません。

 そして、わが党にはその力があると思います。党大会後の1年間、私たちは、新型コロナ危機という党の歴史でも経験したことのない困難のもとで、全党のみなさんの大奮闘で、党建設で、長期にわたる後退傾向を抜け出し、前進へと転ずる“足がかり”を築きました。いま一度、全党の力で、この局面を前向きに打開しようではありませんか。

 感染から党を守るという科学性と、どんな困難な条件のもとでも活動の前進をはかるという不屈性を発揮し、中央と地方が一体になって活動の発展をはかり、この1月から「特別期間」の目標をやりぬくために力をあわせようではありませんか。

 私もみなさんとともに全力をあげる決意です。ともに頑張りましょう。


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