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Tuesday, November 10, 2020

マンションの「本当の寿命」はいつまで?建て替えは必要か(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース

 日本にマンションが登場したのは1950年代のことで、いまや戸建に並ぶ一般的な居住形態として定着している。鉄筋コンクリート造で堅牢なイメージのあるマンションだが、それでも年を追うごとに建物や設備は老朽化し、やがてその“寿命”を迎えることになる。そのために、どうしても視野に入れておかなければならないのが、マンションの建て替えだ。(株式会社シーアイピー代表取締役・一級建築士 須藤桂一) ● 地震も戦争も風雨もなんのその! 鉄筋コンクリート造の建造物  私がマンション管理組合コンサルタントとして携わらせていただいているマンションは、その建物形状から総戸数、築年数にいたるまで、実にさまざまだ。その中で、築20年、30年、あるいは40年を経過したマンションの理事の方から、「マンションの建て替えについて、どのように考えたらいいか」という質問を受けることがある。  築年数を重ねたマンションであれば、建物の将来は当然気になる問題だろう。結論から言うと、「マンションの建て替えはできるだけ避けたほうがよい」というのが私の考えだ。  その理由を、耐久性の観点から説明していきたい。分譲マンションの構造として最も多いのは「鉄筋コンクリート造」である。建築・住宅用語で「RC造」といわれるものだ。

 鉄筋には「引張力(引っ張る力)には強いが、圧縮力(押しつぶす力)には弱い」という性質がある。反対に、コンクリートは「圧縮力には強いが、引張力には弱い」という性質を持つ。鉄筋コンクリートはこの両者を組み合わせ、互いの弱点を補い合うことで強い構造を作り上げているのが特徴で、耐震性、耐久性、耐火性、耐腐食性に優れ、機密性や断熱性も高いことが、多くのマンションで採用されている理由だ。  鉄筋コンクリートは社会インフラのさまざまな場面でも多用されているが、例えば擁壁や護岸、陸橋などのように、大規模な修繕をほとんど実施していないようなコンクリート構造物が実にたくさんある。  地下鉄のトンネルもそうだ。日本で最初に開通した銀座線などは、開業からゆうに90年を超えており、トンネル内の壁から地下水がちょろちょろとしみ出しているところもあるが、現時点でそれが即、トンネル崩落などの大きな問題につながるようなことはない。  もちろん、いずれの構造物もこまめなメンテナンスができるに越したことはないが、毎日絶え間なく車や電車が走る中で、大規模な修繕工事を行うことが難しいのは言うまでもない。だが、それを差し引いても、コンクリートの構造物はそれだけ頑丈で、耐久性があるということだ。  日本で初めて作られた鉄筋コンクリート造の建造物は、1911年竣工の三井物産横浜ビル(現・KN日本大通ビル)で、現在も使われている。関東大震災や横浜大空襲を耐え抜いたことで、鉄筋コンクリート造の堅牢さを証明する存在といえる。  居住用に作られた鉄筋コンクリート造の建造物として最も古いものは、長崎県の端島、通称「軍艦島」に1916年に建てられた30号棟だ。1974年の炭鉱の閉鎖にともない、島民が島を離れてからすでに46年以上経過しているが、特別な維持管理もされず、風雨や波しぶきにさらされながらも、崩壊することなく往時の姿をとどめている。  これらの例からもわかるように、鉄筋コンクリート造の建造物は非常に頑丈で、タフなのだ。また、コンクリートの性能や建造技術、工法の進化によって、強度や耐久性はさらに向上しているため、現代のマンションは、適切にメンテナンスを行っていけば、100年以上使い続けることができるといっていいだろう。 ● マンションの寿命は47年? 耐用年数と寿命の違いに注意  少しマンション事情に詳しい人なら、「え?マンションの寿命は47年じゃないの?」と思うかもしれない。  確かに、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で、鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は「47年」と規定されている。しかし、この数値は、建物が減価償却をする耐用年数のことで、「税法上、マンションの価値は47年で0円になる」ということを意味している。つまり、「建物の耐用年数=建物の寿命」ではないのである。

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