次世代リーダー育てる
4月1日付で副社長を廃止し、執行役員に一本化する組織改正をするトヨタ自動車。豊田章男社長が若手役員との接点を増やし、人材配置の柔軟性を高める狙い。副社長の廃止は、トヨタ自動車工業とトヨタ自動車販売が合併した1982年以来初めて。従来の慣例にとらわれない体制の構築で、激変する外部環境に機動的に対応する。
執行役員をすべて同格とし「チーフオフィサー」「カンパニープレジデント」「地域最高経営責任者（CEO）」「各機能担当」など役割を明確化する。副社長6人のうち2人が執行職から離れる。ディディエ・ルロワ副社長は取締役に専念し、吉田守孝副社長は退任。残る4人はチーフオフィサーを担当する。
経理本部本部長の近健太執行役員を最高財務責任者（CFO）、パワートレーンカンパニープレジデントの前田昌彦執行役員を最高技術責任者（CTO）に就けるなど、若手役員の重用も目立つ。新執行役員として桑田正規総務・人事本部副本部長が昇格する。
豊田社長は体制変更について「階層を減らすことで私自身が次世代のリーダーたちと直接会話し、一緒に悩む時間を増やすべきだと判断した」と話す。
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