水空両用という無敵ワード。
ロボットというのは、今のところ、主にひとつの専用のタスクをこなすようにデザインされます。使用するロケーションも、ある程度は想定されています。なので、空も飛べて水にも潜れるドローンなんてないない、ありえな…、あるんです。北京航空航天大学がそのありえないドローンを開発中!
通常はドローンの水上着地となれば、ベテランパイロットによる熟練の技が必要になります。が、北京航空航天大学のバイオメカニクス&ソフトロボティクス研究所が開発している水空両用ドローンは、自動で水と空を出入りします。まずボディは完全防水。さらにプロペラは折りたたみ式。水中に潜るときはプロペラを自動でたたんでスピードを落とし、水中から空に出るときはまた自動でプロペラを広げるという仕組みになっています。水から空へのプロペラ変形は1/3秒ほどの早変わり。
吸盤でぴったりくっついて移動エネルギーを節約
空も水も早変わりもとなると問題はバッテリー。ものすごく電池喰いする可能性がある上に、小型ドローンなので重くて大きなバッテリーを積むのは命取り。そこで研究チームがヒントをもらったのがコバンザメ。コバンザメのように誰かにくっついて移動中のエネルギーを節約すればいいじゃないかというユニークなアイディアのドローンなんです。コバンザメは頭にある吸盤で他の魚にピタリとくっつくのですが、実はチームのメイン研究者のひとりが、数年前にコバンザメの吸盤メカニズムを研究していたことがあるんですって。
水空両用ドローンはこのコバンザメの吸盤を応用し、濡れていても、乾いていても、ツルツルでも、ザラザラでも、曲がっていても、小さな場所でも、ピタリとくっつく吸盤ディスクを上部と下部に搭載。空と水間の自動変形は自力でしつつ、移動は他力でエネルギーを節約。水中に入って待機している潜水艦ロボにくっつけば、あとはそちらにおまかせです。空中でも同じ仕組みを想定。ただ、まだまだアイディアベースなので、特に空中で飛行している空母にくっつくというのはかなり難易度の高いお話…。
コバンザメ戦法の水空両用ドローンは、あくまでもアイディアとして長期的な計画になっています。ただ、ある程度自力で移動してから水中・空中の石や木にくっついて、あとはミニマム電力でセンサーやカメラでデータ収集するパターンもありそうなので、そうなると完全完成型となる前にも派生した使い道が出てきそうな気もします。コバンザメ、アイディアですねぇ。
Source: ScienceRobotics
からの記事と詳細 ( コバンザメがヒント? バッテリーパワーをセーブして他力本願で移動する水空両用ドローン - GIZMODO JAPAN )
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