Pages

Thursday, June 30, 2022

宇宙ゴミの衝突かも。月面に出現した謎のクレーター - GIZMODO JAPAN

今のところ、中国のロケット説が濃厚。

NASAの人工衛星、ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)が捉えたところによると、数ヶ月前にロケットの一部と思われる物体が月に衝突したことがわかりました。

二重クレーターの"謎"

衝突現場は、ヘルツシュプルングと呼ばれる月の裏側にあるクレーター付近。人工衛星LROが撮影したビフォー・アフター画像を専門家が確認したところ、月面に新しく二重クレーターができていたとのこと。おそらく宇宙ゴミが衝突したことによるものだと考えられています。

220630crater
Gif: NASA/Goddard/Arizona State University

そこでやはり気になるのは、この宇宙ゴミは何だったのか。2015年に打ち上げられたSpaceXのFalcon 9 ロケットから切り離された上段ではないかという説から始まり、分析を進めると2014年の中国による嫦娥5号T1ミッションで出たロケットの残骸だという説が濃厚に。ただし中国当局は、その指摘を断固否定しています。

現時点では、この物体が嫦娥5号T1ブースターのものではないと考えられる正当な理由はなく、大量の証拠の山をわき目に異論を唱えようとするのは非常に厳しいものだ。

と、太陽系システムのスキャンを得意とするソフトウェア「Project Pluto」の開発者であるBill Gray氏はコメントしています。

宇宙ゴミの月面衝突は初めてのこと

二重クレーターの幅は最大28mあるといいます。NASAによれば、クレーターが2つ同時にできたのは予想外のことである一方、どこのロケットか特定できるかもしれないといいます。一方で、「ただ単に異常な角度で跳ね返っただけではないか」という見方も。

宇宙ゴミが月面に衝突したのは史上初めてのことでした。ちなみに二重クレーター自体は小惑星の衝突ではよく見られる現象だといいます。アポロ計画では、サターンVロケットの第3段とサターンIBロケットの第2段を月に衝突させたことで、二重クレーターではないものの、奇妙な形状のクレーターが残りました。

220628MysterySpaceJunkonMoon2
アポロ計画で残ったクレーター4つ。
Image: NASA/Goddard/Arizona State University

もしかすると、2つの流星が月面に衝突しただけという可能性はないのでしょうか? でもそうであれば、宇宙ゴミが衝突したと予測されるのと同じタイミング、同じ場所に...? という偶然に疑問が残ります。

もし本当に宇宙ゴミであれば、出どころはどこだったのか。科学者たちによる研究はまだ続きそうです。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 宇宙ゴミの衝突かも。月面に出現した謎のクレーター - GIZMODO JAPAN )
https://ift.tt/fuLcO1B
科学&テクノロジー

溶けた氷河から致死性微生物が解き放たれる可能性 - Forbes JAPAN

2021年、科学者たちは氷河から採取した氷と雪のサンプルから33種類のウイルスを発見したと発表した。今回、別の研究によって、同様の試料から約1000種の細菌が検出された。

冷凍保存されていたために生き延びたそうした微生物の多くは、これまでカタログに記載されていたものとは異なるものだった。

研究者たちが分析したのは、チベットの氷河から採取した氷床コア(氷床をドリルで掘削して得られる筒状の氷の試料)だ。氷床コアは、長年積み重ねられた氷の層で構成されていて、それぞれの層が凍結したときに周囲の大気中にあったもの(微生物やウイルスなど)を捕捉している。

2021年に『Microbiome』誌に発表された、この研究の主執筆者である微生物学者のジーピン・ツォン氏は「こうした氷河は徐々に形成され、塵やガスとともに、とても多くのウイルスもその氷の中に堆積したのです」と語る。

凍結試料から遺伝物質を検出・抽出する方法の改善によって、中国の研究チームは、チベット氷河から回収した21の試料から、968種の新しい細菌を同定した。この発見は、学術誌『Nature Biotechnology』に掲載された。

氷河に生息する微生物の研究は、比較的新しい科学分野だ。2015年、米国科学アカデミー紀要に掲載された研究では、3万年前のウイルスであるモリウイルス・シベリカムが、現代のアメーバにも感染する可能性があることが示された。2020年には、チベットの氷河の融解から採取されたサンプルから見つかった古代ウイルスについて、研究(未査読)が行われている。

今回の研究に携わった氷河学者のロニー・トンプソンは「こうした極限環境に置かれたウイルスや微生物や、そこに実際には何が存在するのかについて、私たちはほとんど知らないのです」と説明する。「細菌やウイルスが気候変動にどのように対応するのか、その記録と理解が極めて重要なのです」

世界中の氷河が驚くべき速さで溶けているために、放出された微生物が雪解け水とともに川や地下水に流れ込み、人口密集地に到達して動植物や人間に感染する可能性があるのだ。チベットの氷河は、中国やインドの人口密集地につながるいくつかの河川を潤している。細菌やウイルスの中には1万5千年以上前のものもあり、現代の生物はこれらの微生物に対する免疫力を持たない可能性がある。

最悪の場合、氷河や氷冠から溶け出した水から、感染性のある病原体が環境中に放出される可能性がある。研究者たちは、100年前の凍結組織のサンプルの中から、天然痘ウイルスとスペイン風邪ウイルスを無傷で発見している。5年前にシベリアで発生した炭疽病の流行は、トナカイの死骸に保存されていた病原体が原因であると考えられている。何十年も凍結していた死骸が、異常な熱波で解け、まだ感染力のある炭疽菌の芽胞が放出されたのだ。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 溶けた氷河から致死性微生物が解き放たれる可能性 - Forbes JAPAN )
https://ift.tt/rtP2W3F
科学&テクノロジー

設立50周年を祝うAtariが,Atari 2600からLynxまでの歴史を振り返る新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」を発表。リリースは11月を予定 - 4Gamer.net

 設立50周年を迎えたゲームブランドのAtariが,90種類のゲームをバンドルした新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)を,2022年11月中にリリースすると発表した。
画像集#002のサムネイル/設立50周年を祝うAtariが,Atari 2600からLynxまでの歴史を振り返る新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」を発表。リリースは11月を予定

 「Atari 50: The Anniversary Celebration」は,過去にAtariが販売していた6種類のハードウェア,「Atari 2600」「Atari 5200」「Atari 7800」「Atari ST」「Atari Jaguar」,そして「Atari Lynx」向けに作られたゲームソフトを収録した作品だ。販売がまったく振るわなかった「Atari Jaguar」が対象ハードに選ばれており,歴史的価値も高そうだ。開発に携わった関係者へのインタビューや,これまで未公開だった企画書,アートワークなどのドキュメントなどが時系列に沿って並べられ,それを自由に閲覧できるインタラクティブ博物館のような仕組みが採用されているという。タイムライン上の各プラットフォームを選ぶことで,代表作やお蔵入りしていたタイトルなど,計90種類のゲームをアンロックしてプレイできる。
画像集#003のサムネイル/設立50周年を祝うAtariが,Atari 2600からLynxまでの歴史を振り返る新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」を発表。リリースは11月を予定
画像集#006のサムネイル/設立50周年を祝うAtariが,Atari 2600からLynxまでの歴史を振り返る新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」を発表。リリースは11月を予定

 「Atari 50: The Anniversary Celebration」には,当時の写真やスケッチ,そして広報用のポスターなどが閲覧できる「Artifacts」,時代ごとにゲームの進化を追っていく「Video Games by Era」,本作のために移植されたクラシックタイトルやアレンジ版,お蔵入りタイトルなどが楽しめる「Bonus Games」,合計60分にもおよぶ関係者や業界著名人へのインタビューを詰め込んだ「Expert Insight Through Storytelling」,そして本作を開発したDigital Eclipseが,Atari作品へオマージュを捧げたミニゲーム集「Reimagined and Revisited」が含まれるとのこと。
 1972年に設立されて,「ゲーム産業」が生まれるきっかけとなったAtariについては,6月28日に掲載した記事でもお伝えしたとおり。現在でも,ロゴ入りTシャツを着た人や帽子をかぶった人を街角で見かけるなど,レトロポップなファッションでもおなじみだ。コンシューマ機版の日本展開は発表されていないが,Steamのストアページはオープンしている。日本語対応の予定はないようだが,ゲームの歴史を知る貴重な資料になりそうなだけに,発売を楽しみにしたい。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 設立50周年を祝うAtariが,Atari 2600からLynxまでの歴史を振り返る新作「Atari 50: The Anniversary Celebration」を発表。リリースは11月を予定 - 4Gamer.net )
https://ift.tt/cia3DEX
科学&テクノロジー

Wednesday, June 29, 2022

ゲーミングPCでApex Legendsをプレイ!おすすめ紹介 - Apple Geek LABO

Apex Legendsをプレイする上で、144fps以上あると撃ち合いに有利となります。

fpsが高ければ高いほどなめらかな映像になり、早くに敵の動きを察知できるため、撃ち合いをする際にとても有利に働くでしょう。

なめらかな映像は、エイムもしっかりとサポートしてくれます。

この記事の目次

144fps以上あると動きが安定

Apex Legendsをプレイする上で、144fps以上あると動きも安定してきます。

Apex Legendsはオンラインのバトルロイヤルというルールの為、プレイヤーが密集していたりするとfpsが落ちてしまうことがあります。

しかし、高いfpsであれば、多少fpsが落ちたとしても安定して戦うことができます。

Apex LegendsのゲーミングPC選び方のポイント

Apex LegendsのゲーミングPCを選ぶときに、注目すべき選び方のポイントがあります。

ゲーミングPCの選び方のポイントは、グラボなしのPCではないか、ノートPCなのかデスクトップPCなのか、サイズはどうなのか、といった選び方のポイントがあります。

それぞれの選び方のポイントについて、解説していきます。

グラボなしのPCでは遊べない

まずApex LegendsのゲーミングPCを選ぶときに、グラボ(グラフィックボード)があるかチェックしましょう。

グラボがない低スペックのPCでApex Legendsをプレイしてしまうと、画面がカクついたり、試合すると落ちてしまう危険性があります。

まずはゲーミングPCにグラフィックボードが搭載されているかチェックしましょう。

ノートPCよりデスクトップPCの方がおすすめ

ノートPCかデスクトップPCか迷ったときは、断然デスクトップPCがおすすめです。

デスクトップPCはノートPCと比べ、性能や価格に優れています。デスクトップPCは構造上性能に優れており、コンパクトなニートPCはどうしても性能とともに劣ってしまいます。

持ち運ぶ用事がある場合や、サブ機として使う場合のみ、ノートPCを利用しましょう。

サイズは用途に合わせる

ゲーミングPCにはサイズによって呼び名があり、小~大に紹介すると、ミニタワー、ミドルタワー、フルタワーに分かれます。

もちろんフルタワーの方が性能もよくなっていますが、場所もとってしまいます。ミニタワーは最もコンパクトとなっているため、置き場所には困らないでしょう。

迷った場合は性能も大きさもちょうどいい、中間の大きさのミドルタワーゲーミングPCがおすすめです。

Apex LegendsではゲーミングPCだけでなくモニターも大事

Apex LegendsでゲーミングPCを購入しようと考えている人は、本体だけでなくモニターにもこだわりましょう。

おすすめのモニターは144fpsと240fpsそれぞれあるため、それぞれのおすすめのモニターを紹介していきます。

144fpsおすすめゲーミングモニター

144fpsのおすすめのゲーミングモニターは、XL2411Kとなっています。

XL2411Kのゲーミングモニターは非常に質の高いゲーミングモニターとなっており、設定をいじるのも簡単にすることができます。

こちらは144fpsにおすすめのゲーミングモニターとなっています。

240fpsおすすめゲーミングモニター

240fpsのおすすめのゲーミングモニターは、XL2546Kとなっています。

XL2546KのゲーミングモニターはXL2411Kよりもさらに質の高いゲーミングモニターとなっており、いろんな機能も搭載されています。

ハイスペックな240fpsのPCにおすすめのゲーミングモニターです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

Apex Legendsをプレイするときに選ぶゲーミングPCは、144fps以上あるゲーミングPCを選びましょう。

これからApex LegendsをゲーミングPCで楽しみたいという人は、是非参考にしてみてください。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( ゲーミングPCでApex Legendsをプレイ!おすすめ紹介 - Apple Geek LABO )
https://ift.tt/79UtPv4
科学&テクノロジー

1Password、ログインに使ったのがGoogleだったかFacebookだったかを覚えてくれる機能 - PC Watch

 一部のWebサイトやサービスでは、GoogleやFacebookなど他の定番サービスのアカウントを使ったログインができる。新規にアカウントを作ったり、ログイン時のパスワード入力などが省けて便利ではあるが、そのサイト/サービスにどのアカウントでログインしていたかを忘れるといった問題も起きている。

 パスワード管理ソフトの「1Password」は29日、そういった問題に対応するため、特定のサイト/サービスにどのアカウントでログインしていたかを記憶する機能を追加した。現時点ではベータ版で使える機能となっており、対応するのはGoogle、Facebook、Appleアカウントのみだが、今後随時拡張していく予定。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 1Password、ログインに使ったのがGoogleだったかFacebookだったかを覚えてくれる機能 - PC Watch )
https://ift.tt/tkhDO1Q
科学&テクノロジー

世界最軽量約599g/最薄7.2mmで第12世代Core搭載13.3型OLEDタブレット!「FMV LOOX 90/G」 - PC Watch

FMV LOOX 90/G

 前回は強そうなゲーミングノートPCをご紹介したが、今回は世界最軽量で世界最薄なWindowsタブレットをご紹介したい。もちろん特徴はこれだけでなく、第12世代Core、そしてパネルに13.3型OLEDを採用した気合いの入ったマシンだ。

薄くて軽くてAlder LakeでOLEDなWindowsタブレット!

 今回ご紹介する「FMV LOOX 90/G」は、富士通パソコン誕生40周年の記念モデルの1つ。加えてLOOXブランドは11年ぶりの復活とのことだ。余談になるが、LOOXと言えば、その昔(2000年)、TransmetaのCrusoeというちょっと変わったプロセッサを搭載したLOOX Sを思い出す。当時結構気に入っており持ち歩いたものだ。改めて調べると8.8型で1kgを切る……まではいいのだが、クロック533MHzでメモリ128MB/HDD 10GB(笑)。約20年の進歩は凄まじいと改めて思った次第。

 技術的な詳細は以前のニュースレポートにかなり詳しく載っているので、興味のある人は合わせてご覧いただきたい。筆者もこの記事が載った時「お!」っと思った1人だ。

 特徴は冒頭で書いたように、世界最軽量599g、世界最薄7.2mm。にも関わらず第12世代Coreプロセッサ、そして13.3型OLEDを搭載。加えてペンにも対応している。持ち歩きが主なユーザーであれば、これだけパワーワードが並べば気になるのではないだろうか。

 店頭モデルとしては上位と下位2種類用意されており、今回手元に届いたのは上位モデル、そしてオプションのペンとキーボードカバー。主な仕様は以下の通り。

富士通「FMV LOOX 90/G」の仕様
プロセッサ Core i7-1250U(10コア12スレッド/3.5~4.7GHz/キャッシュ 12MB/TDP 9W)
メモリ 16GB/LPDDR4X-4267
ストレージ SSD 512GB
OS Windows 11 Home(64bit)
ディスプレイ 13.3型OLED 1,920×1,080ドット(16:9)、光沢、10点タッチ対応
グラフィックス Intel Iris Xe Graphics、Type-C
ネットワーク Wi-Fi 6対応、Bluetooth 5.1
インターフェイス Thunderbolt 4 Type-C×1、USB 3.1 Type-Cx1、約207万画素前面Webカメラ/約1,258万画素背面カメラ(AF)、4スピーカー/2マイク
センサー 加速度センサー、地磁気センサー、照度センサー、ジャイロセンサー
バッテリ/駆動時間 35Wh(リチウムイオン)/約12.0時間
サイズ/重量(タブレット時) 307×190×7.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量599g(本体のみ)/742g(スタンド装着時)
そのほか 防滴IPX2/防塵IP4X、Office Home and Business 2021。FMV LOOXペン(アクティブ静電結合方式/AES2.0)やFMV LOOX キーボードはオプション
税込価格 21万9,780円(富士通WEB MART/ペン、キーボード含まず)

 プロセッサは第12世代Alder LakeのIntel Core i7-1250U。2022年第1四半期にリリースされたばかりでこの連載で扱うのは初。10コア12スレッド。Pコアが2基、Eコアが8というこれまでにはなかった(スマホのSoC的な)構成となる。クロックは3.5〜4.7GHz。キャッシュは12MB、TDPは9W(ターボ時29W)。

 メモリはLPDDR4X-4267で16GB。PCMark 10のSystem Informationだと2GB×8となっていた。ストレージはSSD 512GB(PCIe)。OSはWindows 11 Home。21H2だったので、その範囲でWindows Updateを適応し評価した。

 グラフィックスはプロセッサ内蔵Intel Iris Xe Graphics。外部出力用にType-Cを備えている。ディスプレイは13.3型OLEDのフルHD(1,920×1,080ドット)。光沢ありで10点タッチ対応だ。個人的には縦横比は16:9ではなく、せめて16:10が欲しかったところ。

 ネットワークはWi-Fi 6対応、Bluetooth 5.1。そのほかのインターフェイスは、Thunderbolt 4 Type-C×1、USB 3.1 Type-C×1、約207万画素前面Webカメラ/約1,258万画素背面カメラ(AF)、4スピーカー/2マイク。オプションでFMV LOOXペン(アクティブ静電結合方式/AES2.0)やキーボードカバー(FMV LOOX キーボード)にも対応。センサーは加速度センサー、地磁気センサー、照度センサー、ジャイロセンサーを搭載。

 なお本機ではUSB Type-CでほかのPCと接続して、接続側のキーボード/マウスをLOOX側でシームレスに使用できる「デュアルPCモード」、外部ディスプレイとして使用できる「セカンドディスプレイモード」、LOOXをペンタブレットとして使う「ペンタブレットモード」を備えた「クリエイティブコネクト」アプリが用意されている。

 35Wh(リチウムイオン)バッテリを内蔵し、駆動時間は最大約12.0時間。サイズは307×190×7.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量599g(本体のみ)/742g(スタンド装着時)。この重量(本体のみ)と厚みは世界最軽量/世界最薄とのこと。防滴IPX2/防塵IP4X対応もポイントが高い。

 Office Home and Business 2021プリインストールで価格は21万9,780円(富士通WEB MART/キーボード含まず)。薄型/軽量などプレミアム部分に加え、第12世代Core i7、16GB/512GB、OLEDだからということもあるが、感覚的には少し高めだろうか。

 なお下位モデルは、Core i5-1230U/8GB/256GBで18万1,280円。参考までにFMV LOOX ペン/13,200円(キャンペーン価格8,200円)、FMV LOOX キーボード/21,780円(キャンペーン価格16,780円)。直販では5G対応モデルも用意されている。

 筐体(主に裏)は高強度アルミの削り出しユニボディでメタリックな濃いグレー。このスペックで598gは確かに軽いが、普段使っているiPad Pro 12.9が682g(Wi-Fi)/6.4mmなので、それほど感動はなく、ちょっと軽いかな!?程度(底面積もあまり変わらない)。あくまでもPCとしては薄くて軽い……っといったところ。

 またキックスタンドカバーやキーボードを付けると、ほかのタブレット同様、どんどん重くなる。キックスタンドは本体内蔵型にほしかったが、重量の関係で省いたのだろうか。

 前面はパネル中央上にWindows Hello対応のWebカメラ。フチは広くはないもののそれなりにある。左側面にType-C×2、両サイドのスリットにスピーカー。右側面はスピーカーのみ。上側面は電源ボタンと音量±ボタン。下側面の写真はないがキーボード用の接点、背面右上にカメラがある。付属のACアダプタはサイズは約9×4×2.7cm、重量187g、出力5V/2A、9/2A、15V/3A、20V/2.25Aの45Wタイプ。もちろんPDなので他の同規格のものでも充電可能だ。背面のキックスタンドは着脱式のカバー兼。重量140gなので本体と合わすと739gとなる。

 13.3型OLEDのディスプレイは、ぱっと見で色が綺麗なのが分かる。さすがOLEDっと言ったところ。明るさ、コントラスト、発色、視野角すべて文句なし。

 DisplayCALを使い特性を測定したところ最大輝度は385cd/平方m。写真を観るのに適していると言われる明るさ120cd/平方mは、最大から-4が146cd/平方m、-5が106cd/平方m。従って前者で計測。sRGB 100%、黒色輝度はOLEDなので0cd/平方mと真っ黒。リニアリティもほぼほぼ揃っている。検証結果のPDFも興味のある方はご覧いただきたいが、ΔE(適正値からの振れ幅)も少なくなかなか優秀なパネルが使われている。

Whitepoint / White Level
100% sRGB
測定結果/R・G・Bのリニアリティ

 Web会議などで最近出番が増えた前面カメラは約207万画素と画素数が多めだが色はイマイチだ。背面カメラはサンプルをご覧いただければわかるように、このクラス(Windows PC)のカメラとしてはまぁまぁだが、スマホやAndroid/iPadOSハイエンドタブレットの背面カメラには負けている印象だ。

背面カメラサンプル(4:3)

 オプションのキーボードカバーは、机などにぺったり付くタイプなので、少し浮かすタイプのようにふわふわした打鍵感ではなくしっかりタイピングできる。主要キーのキーピッチは約19mm。特に歪な並びもない。欲を言えばバックライトが欲しかったところ。もちろんタッチパッドや画面のタッチもスムーズだ。

 ペンはワコムと共同開発した「Wacom Linear Pen」を世界で初採用(AES 2.0プロトコル)。いろいろな改良により扱いやすくなっているとのこと。ペンには疎い筆者でも確かに「あれ?反応いいな!」と思ったほどだ。

 ノイズはファンレスなので皆無だが、問題は発熱。バッテリ駆動時と電源供給時でプロセッサの作動が変わるのか(通常TDPは9Wだがターボパワー時29W)、前者だと気持ち暖かくなる程度だが、後者は少し使うと裏の左側(カメラのある方)が熱を持ち出し、連続して使うと全体に熱が伝搬。結構な熱を持つ。搭載しているプロセッサがUタイプとはいえ、第12世代なのでAndroidやiPadなどに搭載するSoCと比較すると、内部的に工夫してもそれなりの発熱があるのは、仕方ないかもしれない。

 サウンドは後一歩パワーが欲しいところだが、Windowsタブレットとしては鳴る方だろうか。4スピーカーなので縦位置のステレオに期待したものの、聴いた範囲では横位置のみがステレオとなり、この点は残念。また3.5mmジャックがないのも惜しい。

 以上からも分かるように“あくまでもWindows PCとしては”軽くて薄くて速い……となるが、ハイエンドタブレットをひっくるめて見ると、カメラやサウンド面などがやや劣る。よってホビー/家庭用ではなく、主にビジネス向けという位置付けだろう。

軽くて薄いのにハイパフォーマンス!

 初期起動時、壁紙の変更のみと国産メーカーの割にはシンプル。ただし壁紙が動的に切り替わる。構成がCore i7/16GB/SSDなので、タブレットと言え快適に作動する。もちろんキーボードを付けた時の使用感も申し分ない。

 ストレージはSSD 512GBの「SAMSUNG MZVLQ512HBLU」。ここによると、シーケンシャルリード3,100MB/s、シーケンシャルライト 1,800MB/s。CrystalDiskMarkのスコアもほぼそのまま出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約472GBが割り当てられ空き441GB。BitLockerで暗号化されている。Wi-FiはIntel Wi-Fi 6E AX211 160MHz、BluetoothもIntel製だ。またカメラがIR対応なのが分かる。

起動時のデスクトップ。壁紙のみの変更と国産の割にシンプル
デバイスマネージャ/主要なデバイス。ストレージはSSD 512GBの「SAMSUNG MZVLQ512HBLU」。Wi-Fi 6E AX211 160MHz、BluetoothもIntel製だ。またカメラがIR対応なのが分かる
ストレージのパーティション。C:ドライブのみの1パーティションで約472GBが割り当てられている。BitLockerで暗号化

 主なプリインストールのソフトウェアは、「@メニュー」、「ふくまろゲームランド」、「AIノイズキャンセリング」、「Corel PaintShop」、「Corel WinDVD Lite」、「CyberLink PowerDirector 16 AVCHD」、「Disney+」、「ETDProperties」、「FMV-Cドライブバックアップガイド(PDF)」、「FMV-初期設定に戻すガイド(PDF)」、「FMVフォト&ミュージック」、「FMVポータル」、「McAfee Personal Securty」、「Wacom Notes」、「アップデートナビ」、「いつもアシストふくまろ」、「クイックメモ for Pen」、「クリエイティブコネクト」、「詐欺ウォール」、「スマホ音楽再生」、「スマホカメラ転送」、「スマホデータ転送」、「テレビ番組リンク」、「問い合わせ」、「富士通パソコンユーザー登録」、「筆ぐるめ29」、「富士通アドバイザー」……など。一部、本機の特性を考えると見直すべきでは?と思うようなアプリも入っている。この辺りは何とも国産的だ。

 もう1台のPCをUSBで接続して、セカンドペンタブレットなどとして使用するクリエイティブコネクトの推奨動作条件は、メモリやディスプレイは一般的(4GB/フルHD以上)、プロセッサは第8世代Core i3以上、AMD Ryzen 3 以上。Windowsは10または11の21H2以降。USBポートはUSB 3.0 Type-C以上、Thunderbolt 3以上となっている。テストで第5世代Core i5/Type-Aも使ってみたが(編集部としては保証しないが)作動はした。あくまでも推奨となる。

 当然接続するPC側にもインストールする必要があり、setup.exeはドキュメント/installerにあるので、それをコピーしてあらかじめセットアップしておく(もしくはネットワークドライブから起動)。あとは双方で起動しリンクすれば、画面のような状態になる。画面拡張の場合はLOOXメインか接続PCメインかを決める。共有はメニューを押すだけで作動する。

 使用感は、使うモードやどちらが拡張かにもよるが、いずれにしてもUSB使用の同種アプリと大きく変わる感じではなかった。

クリエイティブコネクト(1/4) / 準備を開始します
クリエイティブコネクト(2/4) / ネットワークの設定を変更します
クリエイティブコネクト(3/4) / 接続するPCでネットワークフォルダからinstaller/setup.exeを実行
クリエイティブコネクト(4/4) / 起動。作動モードを選ぶ
Wacom Notes

 筆者はたまたまMacとiPad Pro 12.9+Penを持っているので、Sidecar(Wi-FiだけでなくType-C接続にも対応している)、Universal Controlは日頃から、iPadのペンタブ化はたまに使っているが、さすがに初めからOSへ組み込まれているのと後付けでは、総合的な使用感は大きく異なる。Windowsも、そろそろこれらの機能が標準で欲しいところだ。

 ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、CINEBENCH R23、CrystalDiskMark、PCMark 10/BATTERY/Modern Office。少し前(4月)にご紹介した11世代Core i5-1130G7搭載の2in1@MateBook Eと比較すると、Cinebenchや3DMarkは速いが、PC Markはテスト内容によって勝ったり負けたりだった。

 PCMark 10/BATTERY/Modern Officeは推定9時間(明るさ、バッテリモードなどはシステム標準)。というのもなぜか6時間程度でアプリがエラー終了する(2回試した)。この時、バッテリ残30%ちょっと。従って9時間程度は持つだろう的な感じだ。仕様上約12時間なので、テスト内容を考慮すると無難なところだろうか。

【表】ベンチマーク結果
PCMark 10 v2.1.2563
PCMark 10 Score 3,847
Essentials 8,049
App Start-up Score 10,131
Video Conferencing Score 6,318
Web Browsing Score 8,147
Productivity 5,357
Spreadsheets Score 5,568
Writing Score 5,154
Digital Content Creation 3,584
Photo Editing Score 7,059
Rendering and Visualization Score 2,114
Video Editting Score 3,086
PCMark 8 v2.8.704
Home Accelarated 3.0 3,869
Creative Accelarated 3.0 3,577
Work Accelarated 2.0 2,990
Storage 5,001
3DMark v2.22.7336
Time Spy 993
Fire Strike Ultra n/a(途中で落ちる)
Fire Strike Extreme 1,326
Fire Strike 2,495
Sky Diver 7,902
Cloud Gate 11,181
Ice Storm Extreme 54,515
Ice Storm 66,124
Cinebench R23
CPU 3,975 pts(10位)
CPU(Single Core) 1,252 pts(3位)
CrystalDiskMark 6.0.0
Q32T1 シーケンシャルリード 3089.867 MB/s
Q32T1 シーケンシャルライト 1610.971 MB/s
4K Q8T8 ランダムリード 505.184 MB/s
4K Q8T8 ランダムライト 321.839 MB/s
4K Q32T1 ランダムリード 326.941 MB/s
4K Q32T1 ランダムライト 308.475 MB/s
4K Q1T1 ランダムリード 51.449 MB/s
4K Q1T1 ランダムライト 126.661 MB/s

 以上のように富士通「FMV LOOX 90/G」は、13.3型OLED、第12世代Core i7、16GB/512GBを搭載し、世界最軽量約599g/世界最薄7.2mmをうたうWindowsタブレットだ。パフォーマンスやバッテリ駆動時間もなかなか。いろいろ付けると重くなるが、これはほかのタブレットでも同じことだ。

 縦横比が16:9、サウンドやカメラが今一歩だが、ペン対応も含め、これだけ詰め込んだ構成のタブレットPCはなく、用途にマッチすれば鬼に金棒だろう。こんなタブレットPCが欲しかった!というユーザーに是非使って欲しい1台だ。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 世界最軽量約599g/最薄7.2mmで第12世代Core搭載13.3型OLEDタブレット!「FMV LOOX 90/G」 - PC Watch )
https://ift.tt/4njUm38
科学&テクノロジー

Tuesday, June 28, 2022

小型/静音でしかも高速!使い勝手抜群のスティック型SSD。USB 3.1対応品4種の特徴は? - PC Watch

4種類のスティック型SSDの特徴をチェックしてみた

 近年、性能の高さと小型であるという使い勝手のよさから再び注目を集めているのが、USB接続のスティック型SSDだ。昨今のPCの内蔵ストレージでよく採用されている高速/大容量のSSDをコンパクトなスティック型に収めることで、データの交換や一時保存に限らずさまざまな用途に活用できるようになった。

 今回はそんなスティック型SSDのうち、最大10Gbpsのデータ転送速度を誇るUSB 3.1(現USB 3.2 Gen 2、USB規格の表記方法についてはこちらの記事を参照)に対応した4製品をピックアップし、それぞれどんな特徴を持っているのかチェックしてみた。どれも高速であることには変わりないが、使い勝手やプラスアルファの要素でそれぞれに個性があるようだ。

性能は大差なし、自分好みの見た目と使い勝手で選ぼう

 どの製品も実用上は十分な性能を持ち、幅広い用途で活用できることに変わりはないが、デザインやわずかなサイズの違い、操作/構造の差などから、使い勝手としては異なるところがある。このあたりは見た目の好みとあわせて、人によって感じ方は変わってくるところだろう。

 そのため、スティック型SSDとしてどれが一番優れているかは決めがたい。しかしそれぞれの特徴から、可能な限りの小ささ/軽さを重視するか、デザイン性を取るか、耐衝撃性能の高さにメリットを見い出すか、といったような注目ポイントはあり、それらと自分の想定利用シーンを考えあわせて選択することはできそうだ。

 なお、いずれの製品についてもベンチマークテスト中に本体温度が極端に上昇するようなことはなかった。せいぜい指で触れたときにほんのり温かく感じることがあった、という程度で、高温による性能低下や故障は気にすることなく安心して使い続けられるはず。データ交換に、バックアップに、あるいはTV録画に、大いに活用していきたい。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 小型/静音でしかも高速!使い勝手抜群のスティック型SSD。USB 3.1対応品4種の特徴は? - PC Watch )
https://ift.tt/yz5OgDs
科学&テクノロジー

取り回しやすさでポータブルSSDを選んだらコレに行き着いた!極限の薄軽筐体「WD Elements SE SSD」 - PC Watch

Western Digitalの「WD Elements SE SSD」。2TB/1TB/480GBの3モデルを用意している

 クラウドストレージの利用が一般的になっているが、手軽に大容量データを持ち運べたり、容量が限られることが多いノートPCのデータ保存先として、速度や使い勝手を考え、ポータブルドライブもまだまだ人気だ。中でもHDDと比べて速く、頑丈、小型でデータ転送速度も圧倒的に高速なポータブルSSDは大きな注目を集めている。

最大2TBで27.2gと驚異的な軽さ

 ここで紹介するのは、アイ・オー・データ機器が販売しているWestern Digitalの「WD Elements SE SSD」。 本製品は軽くて、頑丈で、小型という上述の条件をすべて揃えたポータブルSSDだ。 2TB/1TB/480GBと3種類の容量を用意しており、実売価格は順に2万4,000円、1万4,000円、8,500円前後となる。

非常にコンパクトなポータブルSSD

本体サイズは64.5×64.5×8.72mm(幅×奥行き×高さ)と非常にコンパクト

 まず使って驚かされるのはその小ささと軽さだ。 本体サイズはわずか64.5×64.5×8.72mm(幅×奥行き×高さ)。手のひら以下で、シャツの胸ポケットにも簡単に入ってしまうほど小さい。そして、重さはたった27.2gだ。 これはポータブルSSDの中でもトップクラスの軽さ。はじめて使う人は、中に基板がちゃんと入っているのか疑問に思うほどだろう。

驚くほど軽い!

重量は27.2gと指でつまんでも重さを感じないほど軽い

 軽いだけではなく、耐久性にも優れ、 2mからの落下試験にクリアする耐衝撃、耐振動性を備えている。 机の上からなら落ちても大丈夫というのは非常に心強い。さらに、 3年間の長期保証が付いているのも安心だ。

 また、SSDということもあってスペック上の最大読み出し速度は400MB/sと高速。実際にどこまで速度が出るかは、この後のテストでチェックしていきたい。

PCとはUSBケーブルで接続するだけ

 使い方は簡単だ。付属のUSBケーブルでPCと接続するだけ。標準でexFAT形式でフォーマットされているので、WindowsでもmacOSも認識が可能だ。

 インターフェイスの規格はUSB 3.0で、本体側はポータブルドライブでは比較的多いMicro Bコネクタを採用。ケーブルは長さは40cmほどで邪魔になりにくく、持ち運びもしやすい。

USB 3.0に対応

本体側はポータブルドライブでの採用が多いMicro Bコネクタ
PCとは付属のUSBケーブルで接続するだけで使用できる

 ポータブルSSDとしては、最近USBメモリ型(スティックSSD)も登場しているが、ノートPCの側面に接続した場合、大きく出っ張ってしまい、ほかの端子と干渉したり、周りにもぶつかったりしやすい。 WD Elements SE SSDはケーブル接続なので、PCの背面に回しやすいなど、取り回しの自由度は上。ケーブルは取り外せるので、コネクタ分がむき出しになるUSBメモリ型に比べて破損の心配が少ないというのもメリットだ。

出っ張りが大きなUSBメモリ等ではうっかりの事故も!?

USBメモリや最近人気のスティック型SSDなどはコネクタ直差しということもあり、引っかけたりという心配がある

ポータブルHDDより高速でデータの持ち運びに便利!

 ここからは、実際の利用シーンを意識してのテストを行なっていこう。まずは、一番の用途と考えられる大容量データの持ち運びだ。データの持ち運びとなれば、気になるのは転送速度だろう。

 ここでは、WD Elements SE SSDの2TBモデルに対し、比較用として同容量のポータブルHDDを用意。どこまでデータ転送速度に差があるのかチェックしてみよう。

ポータブルHDDと比較

WD Elements SE SSDと、2.5インチサイズのポータブルHDD

検証環境

CPU:Core i9-12900K(16コア24スレッド)、ビデオカード:GeForce RTX 3080、メモリ:16GB×2、SSD:2TB(PCI Express 4.0 x4)、OS:Windows 11 Pro

 まず1つ目は、ストレージの最高速度を測るベンチマークとして定番の「CrystalDiskMark 8.0.4a」から試そう。

シーケンシャルリードは3倍以上高速!

WD Elements SE SSD(2TBモデル)
ポータブルHDD(2TBモデル)

 WD Elements SE SSDの シーケンシャルリードは453.56MB/sと公称スペックの400MB/sを超える性能を見せた。 ポータブルHDDの127.24MB/sの約3.6倍に達する。

 さらに注目はランダムリードだ。 WD Elements SE SSDは26.66MB/sなのに対してポータブルHDDはわずか0.55MB/sと約48.5倍もの差がある。 HDDを使用するとレスポンスが遅いと感じるのは、ランダム性能が低いことが大きな要因だ。

 次は実際にファイルコピーを行なったときの時間を確かめてみよう。4.64GB(合計7ファイル)の動画データをPCからコピーを実行した。

 WD Elements SE SSDは、HDDの半分以下の時間でコピーを完了した。大容量データを頻繁に入れ替えて持ち運びたい人にとっては大きなポイントになるはずだ。

クリエイティブ用途にも活用できる

 クリエイティブ系の処理では、大容量の画像や動画を扱うことが多いだろう。コピーが快適なのは分かったが、ここでは画像処理を試してみたい。

 写真編集アプリのAdobe Lightroom Classicを使用し、ソニーのα6000で撮影した60枚のRAW画像をシャープネス処理を加えた上で、JPEG(最高画質)に書き出す時間をテストした。それぞれのストレージ上にRAW画像を保存し、同じストレージ上に書き出す設定にしている。

 ポータブルHDDはデータ転送速度の遅さが影響したのか、同じ処理でもかなり時間がかかった。 WD Elements SE SSDの方が約4.8倍も高速と、クリエイティブ用途においてもポータブルHDDよりも圧倒的に快適なのが分かる。

 なお、これだけ小型で軽量だと発熱が気になるところ。CrystalDiskMark 8.0.4aを3回連続実行と負荷の高い処理を実行した直後の温度をサーモグラフィーでチェックした。

高い負荷をかけても高熱にはならない

最大でも43.8℃とほんのり温かい程度

 中心付近でも平均で42.6℃、最大で43.8℃と、 触ってほんのり温かいと感じる程度しか温度は上昇しなかった。これなら長時間でも安心して使えるだろう。

ゲームのインストール先としても快適

 最近のゲームは大容量化が進んでおり、インストールに100GB以上の容量が必要なことも。そのため、複数のゲームをインストールするには大容量のストレージが必須だ。しかし、拡張性の高いデスクトップPCならともかく、ノートPCではストレージの増設に対応したものは少ない。

ゲーム用ストレージとして使うのもアリ

ゲーム配信サービスとして定番のSteamはUSB接続のポータブルドライブをインストール先として指定できる

 そういった場合にもWD Elements SE SSDは有効と言える。USB接続のポータブルドライブにもゲームのインストールとプレイは可能だからだ。同じくポータブルHDDとゲームのロード時間がどう変わるのかテストしてみたい。

 「エルデンリング」と「サイバーパンク2077」、「アサシンクリード ヴァルハラ」を用意。それぞれのロード時間をストップウォッチで測定。手動計測のブレを考慮し、3回実行した平均値を掲載している。

  エルデンリングは約2.2倍、サイバーパンク2077は約4.4倍、アサシンクリード ヴァルハラは約3.8倍もWD Elements SE SSDの方がロードが高速だ。 ゲーム用のストレージとして使っても十分快適と言える。

PS5の外付けストレージとしても使用可能

  WD Elements SE SSDはPlayStation 5のゲームインストール用としても使用可能だ。USB接続の外付けストレージの場合は、PS5専用のゲームは内蔵SSDからの移動だけ行なえる。 ゲームをプレイする場合はPS5の内蔵ストレージに戻さなければならない。プレイ頻度が落ちたゲームの保管用と言えるだろう。

 しかし、 PS4用のゲームならば外付けストレージに移動だけではなく、そのままプレイも可能だ。 PS5は内蔵ストレージの容量がそれほど多くないだけに、多くのゲームをインストールしておきたい人にはWD Elements SE SSDはかなり役立つ。

PS5/PS4のストレージにも使える

WD Elements SE SSDをPS5の外付けストレージとしても利用可能だ

 PS4のゲームが快適に遊べるか気になる人もいるだろう。PS5の内蔵ストレージとWD Elements SE SSDで、PS4のゲーム「モンスターハンター:アイスボーン」のロード時間を比べてみた。PCゲームと同じく、それぞれのロード時間をストップウォッチで測定。3回実行した平均値を掲載している。

 ほぼPS5の内蔵ストレージと変わらないロード時間となった。WD Elements SE SSDなら、PS4用ゲームを十分快適にプレイできる。

手軽で使いやすいと1台持っておきたいポータブルSSD

  WD Elements SE SSDはコストパフォーマンスも高く、小さくて軽くて頑丈な上にデータ転送速度も高速。 データの持ち運びだけではなく、クリエイティブ用途、ゲームのインストール先、PS5のゲーム保存用などさまざまな活用法がある。デスクの引き出しやカバンの中に入れて、常備しておきたくなる便利なポータブルSSDだ。 保証期間が3年間というのも心強く、WD Elements SE SSDはポータブルSSDの定番と言える存在だ。

モデル「黒田 瑞貴」

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 取り回しやすさでポータブルSSDを選んだらコレに行き着いた!極限の薄軽筐体「WD Elements SE SSD」 - PC Watch )
https://ift.tt/y58MmfG
科学&テクノロジー

Monday, June 27, 2022

取り回しやすさでポータブルSSDを選んだらコレに行き着いた!極限の薄軽筐体「WD Elements SE SSD」 - PC Watch

Western Digitalの「WD Elements SE SSD」。2TB/1TB/480GBの3モデルを用意している

 クラウドストレージの利用が一般的になっているが、手軽に大容量データを持ち運べたり、容量が限られることが多いノートPCのデータ保存先として、速度や使い勝手を考え、ポータブルドライブもまだまだ人気だ。中でもHDDと比べて速く、頑丈、小型でデータ転送速度も圧倒的に高速なポータブルSSDは大きな注目を集めている。

最大2TBで27.2gと驚異的な軽さ

 ここで紹介するのは、アイ・オー・データ機器が販売しているWestern Digitalの「WD Elements SE SSD」。 本製品は軽くて、頑丈で、小型という上述の条件をすべて揃えたポータブルSSDだ。 2TB/1TB/480GBと3種類の容量を用意しており、実売価格は順に2万4,000円、1万4,000円、8,500円前後となる。

非常にコンパクトなポータブルSSD

本体サイズは64.5×64.5×8.72mm(幅×奥行き×高さ)と非常にコンパクト

 まず使って驚かされるのはその小ささと軽さだ。 本体サイズはわずか64.5×64.5×8.72mm(幅×奥行き×高さ)。手のひら以下で、シャツの胸ポケットにも簡単に入ってしまうほど小さい。そして、重さはたった27.2gだ。 これはポータブルSSDの中でもトップクラスの軽さ。はじめて使う人は、中に基板がちゃんと入っているのか疑問に思うほどだろう。

驚くほど軽い!

重量は27.2gと指でつまんでも重さを感じないほど軽い

 軽いだけではなく、耐久性にも優れ、 2mからの落下試験にクリアする耐衝撃、耐振動性を備えている。 机の上からなら落ちても大丈夫というのは非常に心強い。さらに、 3年間の長期保証が付いているのも安心だ。

 また、SSDということもあってスペック上の最大読み出し速度は400MB/sと高速。実際にどこまで速度が出るかは、この後のテストでチェックしていきたい。

PCとはUSBケーブルで接続するだけ

 使い方は簡単だ。付属のUSBケーブルでPCと接続するだけ。標準でexFAT形式でフォーマットされているので、WindowsでもmacOSも認識が可能だ。

 インターフェイスの規格はUSB 3.0で、本体側はポータブルドライブでは比較的多いMicro Bコネクタを採用。ケーブルは長さは40cmほどで邪魔になりにくく、持ち運びもしやすい。

USB 3.0に対応

本体側はポータブルドライブでの採用が多いMicro Bコネクタ
PCとは付属のUSBケーブルで接続するだけで使用できる

 ポータブルSSDとしては、最近USBメモリ型(スティックSSD)も登場しているが、ノートPCの側面に接続した場合、大きく出っ張ってしまい、ほかの端子と干渉したり、周りにもぶつかったりしやすい。 WD Elements SE SSDはケーブル接続なので、PCの背面に回しやすいなど、取り回しの自由度は上。ケーブルは取り外せるので、コネクタ分がむき出しになるUSBメモリ型に比べて破損の心配が少ないというのもメリットだ。

出っ張りが大きなUSBメモリ等ではうっかりの事故も!?

USBメモリや最近人気のスティック型SSDなどはコネクタ直差しということもあり、引っかけたりという心配がある

ポータブルHDDより高速でデータの持ち運びに便利!

 ここからは、実際の利用シーンを意識してのテストを行なっていこう。まずは、一番の用途と考えられる大容量データの持ち運びだ。データの持ち運びとなれば、気になるのは転送速度だろう。

 ここでは、WD Elements SE SSDの2TBモデルに対し、比較用として同容量のポータブルHDDを用意。どこまでデータ転送速度に差があるのかチェックしてみよう。

ポータブルHDDと比較

WD Elements SE SSDと、2.5インチサイズのポータブルHDD

検証環境

CPU:Core i9-12900K(16コア24スレッド)、ビデオカード:GeForce RTX 3080、メモリ:16GB×2、SSD:2TB(PCI Express 4.0 x4)、OS:Windows 11 Pro

 まず1つ目は、ストレージの最高速度を測るベンチマークとして定番の「CrystalDiskMark 8.0.4a」から試そう。

シーケンシャルリードは3倍以上高速!

WD Elements SE SSD(2TBモデル)
ポータブルHDD(2TBモデル)

 WD Elements SE SSDの シーケンシャルリードは453.56MB/sと公称スペックの400MB/sを超える性能を見せた。 ポータブルHDDの127.24MB/sの約3.6倍に達する。

 さらに注目はランダムリードだ。 WD Elements SE SSDは26.66MB/sなのに対してポータブルHDDはわずか0.55MB/sと約48.5倍もの差がある。 HDDを使用するとレスポンスが遅いと感じるのは、ランダム性能が低いことが大きな要因だ。

 次は実際にファイルコピーを行なったときの時間を確かめてみよう。4.64GB(合計7ファイル)の動画データをPCからコピーを実行した。

 WD Elements SE SSDは、HDDの半分以下の時間でコピーを完了した。大容量データを頻繁に入れ替えて持ち運びたい人にとっては大きなポイントになるはずだ。

クリエイティブ用途にも活用できる

 クリエイティブ系の処理では、大容量の画像や動画を扱うことが多いだろう。コピーが快適なのは分かったが、ここでは画像処理を試してみたい。

 写真編集アプリのAdobe Lightroom Classicを使用し、ソニーのα6000で撮影した60枚のRAW画像をシャープネス処理を加えた上で、JPEG(最高画質)に書き出す時間をテストした。それぞれのストレージ上にRAW画像を保存し、同じストレージ上に書き出す設定にしている。

 ポータブルHDDはデータ転送速度の遅さが影響したのか、同じ処理でもかなり時間がかかった。 WD Elements SE SSDの方が約4.8倍も高速と、クリエイティブ用途においてもポータブルHDDよりも圧倒的に快適なのが分かる。

 なお、これだけ小型で軽量だと発熱が気になるところ。CrystalDiskMark 8.0.4aを3回連続実行と負荷の高い処理を実行した直後の温度をサーモグラフィーでチェックした。

高い負荷をかけても高熱にはならない

最大でも43.8℃とほんのり温かい程度

 中心付近でも平均で42.6℃、最大で43.8℃と、 触ってほんのり温かいと感じる程度しか温度は上昇しなかった。これなら長時間でも安心して使えるだろう。

ゲームのインストール先としても快適

 最近のゲームは大容量化が進んでおり、インストールに100GB以上の容量が必要なことも。そのため、複数のゲームをインストールするには大容量のストレージが必須だ。しかし、拡張性の高いデスクトップPCならともかく、ノートPCではストレージの増設に対応したものは少ない。

ゲーム用ストレージとして使うのもアリ

ゲーム配信サービスとして定番のSteamはUSB接続のポータブルドライブをインストール先として指定できる

 そういった場合にもWD Elements SE SSDは有効と言える。USB接続のポータブルドライブにもゲームのインストールとプレイは可能だからだ。同じくポータブルHDDとゲームのロード時間がどう変わるのかテストしてみたい。

 「エルデンリング」と「サイバーパンク2077」、「アサシンクリード ヴァルハラ」を用意。それぞれのロード時間をストップウォッチで測定。手動計測のブレを考慮し、3回実行した平均値を掲載している。

  エルデンリングは約2.2倍、サイバーパンク2077は約4.4倍、アサシンクリード ヴァルハラは約3.8倍もWD Elements SE SSDの方がロードが高速だ。 ゲーム用のストレージとして使っても十分快適と言える。

PS5の外付けストレージとしても使用可能

  WD Elements SE SSDはPlayStation 5のゲームインストール用としても使用可能だ。USB接続の外付けストレージの場合は、PS5専用のゲームは内蔵SSDからの移動だけ行なえる。 ゲームをプレイする場合はPS5の内蔵ストレージに戻さなければならない。プレイ頻度が落ちたゲームの保管用と言えるだろう。

 しかし、 PS4用のゲームならば外付けストレージに移動だけではなく、そのままプレイも可能だ。 PS5は内蔵ストレージの容量がそれほど多くないだけに、多くのゲームをインストールしておきたい人にはWD Elements SE SSDはかなり役立つ。

PS5/PS4のストレージにも使える

WD Elements SE SSDをPS5の外付けストレージとしても利用可能だ

 PS4のゲームが快適に遊べるか気になる人もいるだろう。PS5の内蔵ストレージとWD Elements SE SSDで、PS4のゲーム「モンスターハンター:アイスボーン」のロード時間を比べてみた。PCゲームと同じく、それぞれのロード時間をストップウォッチで測定。3回実行した平均値を掲載している。

 ほぼPS5の内蔵ストレージと変わらないロード時間となった。WD Elements SE SSDなら、PS4用ゲームを十分快適にプレイできる。

手軽で使いやすいと1台持っておきたいポータブルSSD

  WD Elements SE SSDはコストパフォーマンスも高く、小さくて軽くて頑丈な上にデータ転送速度も高速。 データの持ち運びだけではなく、クリエイティブ用途、ゲームのインストール先、PS5のゲーム保存用などさまざまな活用法がある。デスクの引き出しやカバンの中に入れて、常備しておきたくなる便利なポータブルSSDだ。 保証期間が3年間というのも心強く、WD Elements SE SSDはポータブルSSDの定番と言える存在だ。

モデル「黒田 瑞貴」

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 取り回しやすさでポータブルSSDを選んだらコレに行き着いた!極限の薄軽筐体「WD Elements SE SSD」 - PC Watch )
https://ift.tt/SbMgA73
科学&テクノロジー