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Thursday, September 23, 2021

久保建英がレアル戦で活躍できなかった”本当の”理由と、イ・ガンインと比較する不毛さと。(森田泰史) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

それは格別になる可能性を秘めた夜だった。

現地時間22日にリーガエスパニョーラ第6節が行われ、レアル・マドリーが本拠地サンティアゴ・ベルナベウにマジョルカを迎えた。ベルナベウに観客が戻ってきてから2試合目。自身の保有権を有するマドリーを前に久保建英がアピールできるかどうかはひとつ注目のポイントであった。

■ヤングプレーヤーの躍動

実際、その夜は格別なものになった。ただし、久保にとって、ではない。マドリディスタにとって、である。

マルコ・アセンシオのハットトリックを含むゴールラッシュで、マドリーはマジョルカを沈めた。朗報はそれだけではない。エドゥアルド・カマヴィンガ(18歳)、ヴィニシウス・ジュニオール(21歳)、ロドリゴ・ゴエス(20歳)とヤングプレーヤーが躍動した。

加えて、ミゲル・グティエレス、アントニオ・ブランコ、セルヒオ・サントスとカンテラーノの“お披露目”がベルナベウで行われた。未来を予感させる画に、マドリディスタたちは興奮していた。しかしながらそこに久保は入っていなかった。

グティエレスと競り合う久保
グティエレスと競り合う久保写真:ムツ・カワモリ/アフロ

久保に与えられたプレータイムは45分だけだった。大した活躍を見せられずにハーフタイムに下げられたわけだが、問題はなぜ久保が交代させられてしまったのか、という点だ。

マドリーの【4−3−3】に対して、マジョルカは【4−2−3−1】の布陣で臨んだ。久保に与えられたポジションは2列目の右である。トップ下にはイ・ガンイン、左にはラゴ・ジュニオールが入った。

(マドリーとマジョルカのシステムの噛み合わせ)

マジョルカはレギュラーの右サイドバックであるパブロ・マフェオを負傷で欠いた。したがって、ジョアン・サストレと久保が縦関係になった。

つまり、〈久保+サストレvsヴィニシウス+グティエレス〉という構図である。

サイドの2対2の場面
サイドの2対2の場面

久保は守備に奔走していた。アップダウンに関しては、よく行っていた。ビジャレアルとヘタフェへの移籍を経て、この辺りの彼の守備の意識は変化したように思う。

ただ、マドリーはそれを上回った。

久保は背中を取られると、途端に弱さを露呈する。この試合では、ヴィニシウスが度々久保の背中を取っていた。

久保の背中を取っていたヴィニシウス
久保の背中を取っていたヴィニシウス

背中を取られると弱い、というのは、久保にも自覚があるように見える。故に、彼は前からプレスを掛けに行くのだ。無論、その選択自体が悪いのではない。しかし、1トップのマシュー・ホッペ、トップ下のイ・ガンインは、マジョルカに加入してから日が浅く、戦術理解という点で難がある。

プレスは連動していなければ意味がない。マドリーのようなビッグチームでは、個々の選手の能力が高いので、なおさらだ。

マドリー戦で、イ・ガンインが得点を記録したからという理由で、「イ・ガンインが久保に違いを見せ付けた」などという論を展開するつもりは私には毛頭ない。それは不毛な議論だ。

というより、マジョルカのプレスのケースで言えば、イ・ガンインにも、ホッペにも非はある。全員がハードワークしなければ成立しないのが、前線からのプレッシングなのだ。

■サイドの攻防

サイドの攻防に関しては、難しかったのは、マドリーの選手が中央や逆サイドからディアゴナルランで入ってくるところだ。

例えば、2点目のシーンでは、ロドリゴがディアゴナルに走ってきて、そこにヴィニシウスからスルーパスが出た。最後はこぼれ球をアセンシオが押し込んだが、あのような攻撃をされると対峙するサイドアタッカーやサイドバックとしては対応が困難になる。

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