小さな村に散らばり神出鬼没のゲリラ戦
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(姫田 小夏:ジャーナリスト)
2021年8月、イスラム主義組織タリバンはアフガニスタンの首都カブールを実効支配し全権を掌握。米バイデン大統領は戦争終結を宣言した。20年間続き泥沼化した紛争は、米軍の惨敗という結果となった。タリバンの「強さ」の秘密は何か。実は彼らには米軍に勝てる“必勝法”があった。
毛沢東の『持久戦論』を研究か
アフガニスタンの地図を見ると、山岳地帯が大部分を占めていることがわかる。東西にヒンドゥークシュ山脈が走り、標高が高く平地が少ないのが特徴だ。この地形がタリバンのゲリラ戦を有利に導いた。
タリバンは軍服を脱ぎ一般市民になりすまし、村に隠れて息を潜めた。米軍は、3000メートル級の高地の小さな村に散らばるタリバンを見つけることができなかったと言われている。タリバンは、神出鬼没のゲリラ戦で米軍を翻弄したのだ。
また、タリバンは中核となる村には要塞を築き、地下トンネルを建設したと言われている。村の外には地雷を張り巡らした。もっとも、彼らの武器のほとんどは旧ソ連軍が残した古い砲弾や地雷を改造したものだった。爆発物を詰め込んだペットボトルもタリバン式の武器となった。複数の中国メディアが報じるところによれば、タリバンがあり合わせで作った即席爆発装置で多くの米軍兵士が死傷したという。
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