
日本将棋連盟が、橋本崇載八段(38)の現役引退を発表したのは4月2日のことである。 前年10月から「一身上の理由」により休場、公式対局から遠ざかっていた橋本八段であったが、引退に至った理由は妻との子どもの親権をめぐるトラブルなどでの体調不良だった。 「すでに駒や棋書は知人の愛棋家に譲り、私の周囲に“将棋”はありません」 そう語るのは橋本さん本人である。 引退を公表後、橋本さんは自ら開設したYouTubeチャンネルなどで経緯を説明するなど、その活動内容に注目が集まっている。 引退規定に抵触しない――別の言い方をすれば、引退する必要のない現役棋士が、自らの意志で将棋界を去るのは極めて異例のできごとである。 ■極めて珍しい30代引退 橋本さんは、名実ともにトップ棋士として認められる順位戦A級(定員10名)に在籍したこともある実力者として知られるが、まだ30代という年齢での自主的な引退は、長い将棋界の歴史においても1988年に将棋連盟を退会した永作芳也元五段(当時33歳)の例があるだけである。 橋本さんはなぜ引退を余儀なくされたのか――詳細な経緯はご本人の動画チャンネル等に譲るとして、ここでは大まかな流れを整理しておこう。 橋本さんは2017年3月、交際していた30代女性と結婚し、19年3月に第一子となる待望の息子を授かった。橋本さんによれば、その後、育児をめぐる肉体的、精神的な疲れが夫婦ともに蓄積したこともあり、些細なことがきっかけで妻とLINEで口論することもあった。 7月18日、「一緒には暮らせない」という書き置きを残し、妻が生まれて4カ月の息子を連れて暮らしていた家を出てしまう事態となった。橋本さんは、この一連の行動を「連れ去り」と話した。 ■「もう将棋を指せない」 橋本さんはその後、弁護士を立てて妻側と争うことになったが、離婚調停は成立せず。心身に不調をきたした橋本さんは対局ができない状態になり、20年10月から公式戦を休場。そして21年1月には婚姻費を求める妻側からの債権差押命令が将棋連盟に届く。 「最終的に私が棋士引退を決意したのは今年の2月ごろだったと思います。将棋連盟理事の森下卓先生は、最後まで引退届を保留扱いとし、ぎりぎりまで説得してくださいましたが、もう将棋を指すことはできない、これ以上連盟に迷惑をかけられないという私の気持ちが変わることはありませんでした」(橋本さん)
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